報道発表
岸田外務大臣によるカリコム3か国との外相会談
本14日,午後6時から約1時間半にわたり,岸田文雄外務大臣は,第4回日・カリコム外相会合に出席するために訪日中のカリブ共同体(カリコム)加盟国のうち3か国と個別に外相会談を行いました。
岸田大臣が会談を行ったのは,以下の3か国の外相です。
(1)キャロリン・ロドリゲス=バーケット・ガイアナ共和国外務大臣
(The Hon. Carolyn RODRIGUES-BIRKETT,Minister of Foreign Affairs of the Republic of Guyana)
(2)ウィルフレッド・エルリントン・ベリーズ外務大臣
(The Hon. Wilfred ELRINGTON,Minister of Foreign Affairs of Belize)
(3)ニコラス・スティール・グレナダ外務・国際ビジネス大臣
(The Hon. Nickolas STEELE,Minister for Foreign Affairs & International Business of Grenada)
冒頭,岸田大臣から,日・カリブ交流年における訪日を歓迎する旨述べたのに対し,各国は,7月の日・カリコム首脳会合の成果,更に今般,第4回外相会合にて,そのフォローアップが行われることを高く評価する,明15日の外相会合が有意義なものになることを期待する等述べました。また,今回の外相会合を契機として,日・カリコム関係及び二国間関係を更に強化していくことで各国と一致しました。
その他の会談におけるポイントは以下のとおりです。
1 ガイアナ共和国
(1)岸田大臣から,第2回日カリコム外相会合以降,ロドリゲス=バーケット大臣が日・カリコム間のハイレベルの政策対話に全て出席していることを高く評価する旨述べました。また,貯水池修復のための案件が近く着工予定である旨,安倍晋三内閣総理大臣訪問の際に署名した環境・気候変動対策案件も実施中である旨,ラモター大統領から要請のあった再生エネルギー・省エネルギー分野でも調査を実施中である等を述べました。
(2)ロドリゲス=バーケット大臣は,再度訪日できることを嬉しく思う,今日の会合は双方の関係強化にとり良い機会と思うと述べると共に,貯水池修復やボランティア派遣等の日本の協力に対する謝意を述べました。
(3)両大臣は,二国間のみでなく,安保理改革を含め国際場裡でも協力して共に貢献していくことを確認し,共同議長として翌日の第4回日・カリコム外相会合にて有意義な議論が行われるよう協力することで一致しました。
2 ベリーズ
(1)岸田大臣から,日カリブ交流年における交流活発化を嬉しく思う,日カリコム関係のみならず,地理的に中米に位置するベリーズとは日・中米関係でも協力したい旨述べました。また,東日本大震災の被災地で生産された製品を活用した無償資金協力の供与及び海島綿産業拡大のための機材供与を決定した旨伝達しました。
(2)エルリントン大臣は,カリコムと並んで中米統合プロセスを重視しており,先進国である日本との連携は必要不可欠である旨述べました。さらに,無償資金協力やボランティア等日本の支援に対し謝意を表明しつつ,気候変動への緩和・適応,防災のため,引き続き日本の支援を期待する旨述べました。
(3)エルリントン大臣はまた,安全でより良い世界をつくるための日本の貢献並びにカリコム諸国が抱える脆弱性克服のための支援が重要であるという7月の日・カリコム首脳会合での安倍総理大臣の発言を高く評価していると述べました。
(4)両大臣は,二国間のみでなく,安保理改革を含め国際場裡でも協力して共に貢献していくことを確認しました。
3 グレナダ
(1)岸田大臣から,第3回日・カリコム外相会合に続きお会いできて嬉しいと述べた上で,日本の中小企業の製品を活用した無償資金協力の決定を伝達し,交換公文を締結済みの水産分野の機材整備案件(4.84億円)と共にグレナダの経済社会発展に役立ててほしい旨述べました。
(2)スティール大臣からは,水産や人材育成分野における日本の支援に感謝しており,日本のことは友好国であると考えていると述べる共に,エネルギーや情報通信技術(ICT)分野における日本の技術を活用したアドバイスや支援への期待が表明されました。
(3)両大臣は,二国間のみでなく,安保理改革を含め国際場裡でも協力して共に貢献していくことを確認しました。