報道発表

岸田外務大臣によるネタニヤフ・イスラエル首相表敬

平成26年5月13日

 本13日,午後4時から約45分間,岸田外務大臣は,公式実務訪問賓客として来日中のネタニヤフ・イスラエル首相を表敬したところ,概要は以下のとおりです。

1 二国間関係

(1)ネタニヤフ首相から,17年ぶりとなる今次訪日では,日・イスラエル関係の大きなダイナミズムを感じたと述べ,先進技術,民主主義等の共通価値,更には世界の安定と平和に向けた決意等,両国には多くの共通点を有することから,自然なパートナーである,将来的な協力を推進していきたい旨述べました。

(2)岸田大臣から,昨年7月のイスラエル訪問時の歓待について改めて感謝する旨述べた上で,昨年のイスラエル訪問の際にネタニヤフ首相と話し合ったことが,昨日の首脳会談を通じて多くの成果に結びついたことに満足の意を表明しました。また,二国間関係強化のため更に尽力したい旨述べました。

2 中東和平

(1)岸田大臣から,(ア)日本は両当事者の真剣な交渉を一貫して要請してきたこと,(イ)交渉進展を後押しするためのパレスチナ経済支援,特に,日本独自の取組である「平和と繁栄の回廊」構想や「パレスチナ開発のための東アジア協力促進会合(CEAPAD)」を積極的に推進してきたことを強調しました。また,イスラエル側の入植活動を含む,両当事者の一方的措置の最大限の自制,交渉再開への尽力,日本が支援するジェリコ農産加工団地への協力を要請しました。

(2)これに対して,ネタニヤフ首相から,パレスチナとの和平実現の必要性に言及しつつも,イスラエルの破壊を標榜するハマスとの国民和解を進めるパレスチナとの和平実現について,困難な見通しが述べられました。一方で,パレスチナの経済発展・開発に関しては,和平に資するものとして,日本の取組への理解を示しました。

3 両者は,イランや北朝鮮の核開発問題についても議論しました。特に,岸田大臣から,イランの核問題が外交的かつ平和的に解決されることが不可欠であることを強調し,イスラエルを含む国際社会がEU3+3とイランの取組を支持し,建設的な役割を果たすことが重要,との立場を表明しました。ネタニヤフ首相から,イランの核プログラムに懸念を表明し,同問題の解決の必要性を強調しました。


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