報道発表

第3回海洋法に関する国際シンポジウムの開催

平成29年2月3日

英語版 (English)

  1. 1 2月2日及び本3日,外務省は,東京の三田共用会議所において,第3回海洋法に関する国際シンポジウム「海洋法の20年の発展と新たな課題」を開催しました。

    2 このシンポジウムには,国外及び国内の海洋法の権威ある研究者及び実務家がパネリストとして出席しました。また,在京外交団,政府関係者,研究者,学生ら延べ約300人が出席し,パネリストとの間で活発な質疑応答が行われました。

    3 なお,同シンポジウム1日目の終了後には,岸田文雄外務大臣主催でレセプションが開催されました。同レセプションの挨拶において,岸田大臣から,発効から20余年を経た国連海洋法条約(UNCLOS)の下,海洋法はめざましい発展を遂げた一方,新たな課題も浮上する中,それら課題に取り組む必要性を指摘し,日本としてもそうした取り組みに関与し、今後の海洋法の発展に貢献していく考えであることを述べました。

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    (1)2月2日のオープニング・セッションでは,岸信夫外務副大臣が開会の辞を述べ,近年,特にアジアでは,資源の確保や安全保障の観点から各国の利害が衝突する事例が増加し,法とルールに基づく海洋秩序の維持が国際社会全体にとっても重要性を増している点を指摘し,安倍晋三内閣総理大臣が2014年のシャングリラ・ダイアローグで提唱した「海における法の支配の三原則」等のイニシアチブにも言及の上,日本としてUNCLOSを含む関連する国際法を遵守し,それに基づき具体的な行動をとる考えであることを述べました。

    (2)続いて,ウラジーミル・ゴリツィン国際海洋法裁判所(ITLOS)所長が基調講演を行い,発効から20余年を経たUNCLOSの下での海洋法の発展及び今日的な課題につき,包括的な紹介・評価がなされました。

    5 パネルディスカッションでは,次の3つのテーマの下で各パネリストが報告し,その後,質疑応答が行われました。

    (1)第一部「国連海洋法条約(UNCLOS)の下での海洋法の発展」
    柳井俊二ITLOS裁判官,トゥーリオ・トレヴェス・ミラノ大学法学部名誉教授,浦辺徹郎大陸棚限界委員会(CLCS)委員がパネリストとして,UNCLOS に基づき設立された機関であるITLOS及びCLCSのこれまでの活動の評価及び課題等について報告を行いました。

    (2)第二部「UNCLOSの下での紛争解決の発展」
    ロドマン・バンディ国際弁護士,河野真理子早稲田大学法学学術院教授,岡松暁子法政大学人間環境学部人間環境学科教授がパネリストとして,UNCLOSの下での紛争解決手段であるITLOSや仲裁裁判の動向・成果等について報告を行いました。

    (3)第三部「海洋法関連の新たな課題」
    マチアス・フォルト-・パリ大学(ナンテール)法学教授,鶴田順政策研究大学院大学連携准教授,レナ・リー・シンガポール司法庁上級国家参事官,ケネディ・ガストーン・アジア・アフリカ法律諮問委員会(AALCO)事務局長がパネリストとして,海洋法に関連した様々な新たな課題につき,報告を行いました。

    6 外務省としては,今回のシンポジウムの経験を踏まえ,海洋法に基づく「法の支配」の徹底に向け,海洋法に関する議論の場を作っていく考えです。

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