報道発表
「エネルギーと女性」を語る意見交換会
平成30年4月5日
- 本5日,外務省は,都内において,「エネルギーと女性」を語る意見交換会を開催しました。この意見交換会には,閣僚級招へいで訪日中のアドナン・ザヒール・アミン国際再生可能エネルギー機関(IRENA)事務局長(Mr. Adnan Zahir Amin,Director General,International Renewable Energy Agency)とエネルギー関連各界で活躍する邦人女性7名が出席し,外務省からは高橋美佐子経済局経済安全保障課長,北郷恭子総合外交政策局女性参画推進室長等が出席しました。
- 冒頭,アミン事務局長から,再生可能エネルギーは女性の雇用のみならず,電化によって重労働から解放される上で開発途上国の女性たちに大きな機会をもたらしていること,また家庭や家族の問題に負担を強いられやすい女性の能力発揮を妨げる構造的な問題の改革が重要である旨述べました。更に,IRENAについて,職員数はほぼ男女半々を達成していることが誇りであるが,女性の幹部が少ないことが次の課題であること,また本年3月8日の国際女性デーの機会にジェンダーフォーカルポイントの設置を発表した旨紹介しました。
- これに対し,出席した邦人女性を代表して,村上由美子OECD東京センター所長から,女性の参画は女性の問題ではなく経済全体の問題であり,日本でも幹部レベルの女性の割合が低いことが課題である旨述べました。また,再生可能エネルギーは新しい成長分野であり伝統的な考え方に縛られない上で女性参画が実現しやすいこと,また日本はこの分野で最も進んだ技術や知見を有しており,そうした優れた技術等を互いにつなぎ合わせる上でも女性の持つネットワーク力が貢献する余地は大きいと考える旨述べました。
- その後,参加者は,日本と世界のエネルギー部門における女性参画促進に向けた現状と課題,再生可能エネルギー分野における女性進出の状況,今後のあるべき取組の方向性等について活発な意見交換を行いました。
[参考]本件意見交換会に参加した邦人女性(五十音順)
朝日弘美 日産自動車(株) 企画・先行技術開発本部技術企画部 エキスパートリーダー
大林ミカ 自然エネルギー財団 事業局長
黒崎美穂 ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンス 日本韓国リサーチ責任者
竹原美佳 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC) 調査部エネルギー資源調査課長
村上由美子 OECD東京センター所長
山下ゆかり 日本エネルギー経済研究所 理事
吉高まり 三菱UFJモルガンスタンレー証券 クリーン・エネルギー・ファイナンス主任研究員