外務大臣談話
小田滋元国際司法裁判所裁判官の逝去(外務大臣談話)
令和7年9月11日
- 9月4日、小田滋元国際司法裁判所裁判官が逝去されたとの報に接し、深い悲しみに耐えません。
- 小田滋元裁判官は、国際社会で最も権威ある司法機関である国際司法裁判所において、歴代国際司法裁判所裁判官の中で最長にあたる、1976年から2003年までの27年間、裁判官を務められ、多大な貢献をされました。また、歴史ある万国国際法学会の名誉会員に選出されるなど、国際法の大家として高い尊敬を集めました。
- 国際紛争の平和的解決及び国際社会における法の支配へのこうした小田滋元裁判官の功績を日本国政府として高く評価するとともに、その貢献に深い敬意を表します。御遺族に対し、心からの哀悼の意を表するとともに、小田滋元裁判官の御冥福をお祈りします。
(参考1)小田滋元国際司法裁判所裁判官(享年100歳)
1976年から2003年まで、三期にわたり、国際司法裁判所裁判官。うち1991年から1994年まで裁判所次長。東北大学特別栄誉教授。
2003年瑞宝大綬章受章。2007年文化功労者。2012年文化勲章受章。
(参考2)国際司法裁判所(ICJ:International Court of Justice)
- ICJは、国際法に基づく国家間の紛争の平和的解決を任務として、1945年に設立された国連の「主要な司法機関」。オランダのハーグに所在し、国連総会及び安保理双方の選挙で選ばれた裁判官15名で構成。現在、岩澤雄司裁判官が裁判所長を務める。
- 国家間の裁判手続のほか、国連の諸機関の求めに応じ、法律問題に勧告的意見を述べることができる。
- 現在のICJ規程の当事国は193か国(注:国連加盟国は当然にICJ規程の当事国となる。)。我が国は1956年の国連加盟に先立ち、1954年4月2日にICJ規程の当事国となった。