外務報道官談話

シリアにおける軍事的緊張の高まりについて
(外務報道官談話)

平成30年2月21日

英語版 (English)

1 我が国は,シリア・アラブ共和国において軍事的緊張が高まっている状況を憂慮しています。シリア北部や南部における情勢に加え,特に首都ダマスカス近郊の東グータ地区に対する空爆や砲撃が激化し,住民に多くの死傷者が発生している状況を深く憂慮しています。

2 我が国は,シリア危機は,軍事的手段によって解決できる問題ではなく,政治的解決を追求しなければならないと考えています。そのため,全ての紛争当事者に対し,人道支援を実施できるよう軍事的措置を停止し,国連主導の政治プロセスを進展させるために努力することを呼びかけます。

3 我が国は,シリアにおける全ての暴力の停止に向け,国際社会と連携していく考えです。

[参考1]東グータ地区情勢
 東グータ地区は,首都ダマスカス近郊にある反体制派拠点。シリア政府側に包囲されているため,人道支援物資の搬入等が困難となっており,約40万人と言われる住民の人道状況が悪化しているとされる。シリア政府により激しい空爆や砲撃を受け,2月18日(以下,現地時間)以降の死者が250人に上ったほか,隣接するダマスカスでは,反体制派側の報復と見られる砲撃により死傷者が出ていると報じられている。更に,東グータ地区には,シリア政府軍の精鋭部隊を投入する準備が進められているとも報じられており,緊張が高まっている。

[参考2]シリア南部情勢
 2月10日,イスラエル軍はシリア領内からイスラエル側に侵入したイラン製の無人機を撃墜し,シリアにある関連施設などを空爆したと発表。その際,シリア側による反撃を受け,イスラエル軍のF16戦闘機が撃墜された。

[参考3]シリア北部情勢
 昨年12月頃より,シリア政府軍によるイドリブ周辺地域に対する攻撃が激化。更に,1月20日より,トルコ軍がシリア反体制派と共にアフリーンに対して「オリーブの枝作戦」を開始。更に2月20日には,シリア政府側民兵組織がアフリーンに入り,トルコ軍が砲撃したと報じられる等,トルコ側とシリア側の直接衝突の可能性も含め,シリア北部における軍事的緊張が高まっている。


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