国連外交

令和6年2月28日

 2月22日から23日まで、辻󠄀清人外務副大臣は、米国(ニューヨーク)を訪問し、ウクライナに関する安保理閣僚級会合及び総会討論に出席するとともに、出席閣僚や国連事務局幹部との会談等を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 ウクライナに関する国連安保理閣僚級会合への出席

国連安保理閣僚級会合でステートメントを行う辻外務副大臣

 23日、辻󠄀副大臣は、2月に安保理議長を務めるガイアナが主催したウクライナに関する安保理閣僚級会合に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。辻󠄀副大臣は、ステートメントの中で、ロシアのウクライナ侵略を最も強い言葉で非難した上で、力による一方的な現状変更の試みは許容できず、ロシアが侵略を停止し、国際的に承認されたウクライナの全領土から即事かつ無条件に撤退するよう求めました。また、ウクライナ支援に積極的に取り組む姿勢を示しました。

2 クレーバ・ウクライナ外相による記者会見への参加

ロシア軍即事撤退を求める共同声明を読み上げるクレーバ・ウクライナ外相と、他の参加者とともにこれを聞く辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、安保理閣僚級会合の直前にクレーバ・ウクライナ外相が行った記者会見に51か国・EUの代表とともに参加しました。クレーバ外相は、ロシア軍のウクライナからの即事撤退を改めて強く求める等を内容とする共同声明を読み上げました。

3 ウクライナに関する国連総会討論への出席

国連総会討論でステートメントを行う辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、「一時的に占拠されたウクライナの領土」を議題とする国連総会討論に出席し、我が国政府を代表してステートメントを実施しました。辻󠄀副大臣は、ステートメントの中で、国連総会はロシアのウクライナ侵略が国連憲章に違反することを何度も示してきたことに触れ、国連憲章の原則に基づく包括的、公正かつ永続的な平和の必要性を強調しました。また、2月19日に東京で開催した日・ウクライナ経済復興推進会議での具体的成果に言及した上で、女性・平和・安全保障(WPS)やウクライナの復旧・復興への取組を主導し、法の支配に基づく国際秩序の維持・強化に向けた取組を継続する決意を示しました。

4 トーマス・グリーンフィールド米国国連大使との会談

リンダ・トーマス・グリーンフィールド米国国連大使と会談を行う辻外務副大臣

 2月23日、辻󠄀副大臣は、リンダ・トーマス・グリーンフィールド米国国連大使(The Honorable Linda Thomas-Greenfield, Representative of the United States of America to the United Nations)との会談を行いました。ウクライナや北朝鮮、イスラエル・パレスチナ情勢等について意見交換を行い、安保理において今後一層協力・連携していくことを確認しました。

5 ファヨン スロベニア副首相兼外務・欧州大臣との会談

ターニャ・ファヨン・スロベニア副首相兼外務・欧州大臣と会談を行う辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、ターニャ・ファヨン スロベニア副首相兼外務・欧州大臣(H.E. Ms. Tanja FAJON, Deputy Prime Minister and Minister of Foreign and European Affairs of the Republic of Slovenia)との間で短時間の会談を行いました。ウクライナ情勢を含む地域・国際情勢等について意見交換を行うとともに、本年3月の我が国の安保理議長月に向け協力していくことを確認しました。

6 ベッテル ルクセンブルク副首相兼外務・対外通商大臣との会談

グザヴィエ・ベッテル・ルクセンブルク副首相兼外務・対外通商大臣と会談を行う辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、グザヴィエ・ベッテル ルクセンブルク副首相兼外務・対外通商大臣(H.E. Mr. Xavier Bettel, Vice Prime Minister, Minister for Foreign Affairs and Foreign Trade, Grand Duchy of Luxembourg)との会談を行いました。二国間関係を中心に意見交換を行い、両国間の更なる協力の方途等について協議しました。

7 ポラード国連事務次長との会談

キャサリン・ポラード国連事務次長と会談する辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、キャサリン・ポラード国連事務次長(管理戦略・政策・コンプライアンス担当)(H. E. Ms. Catherine Pollard, Under-Secretary-General for Management Strategy, Policy and Compliance, the United Nations)との会談を行いました。国連事務局において邦人職員を増加させるための具体的な方途等について意見交換を行いました。

8 カレ国連事務次長との会談

アトゥル・カレ国連事務次長と握手する辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、アトゥル・カレ国連事務次長(活動支援担当)(Mr. Atul Khare, Under-Secretary-General for Operational Support, the United Nations)との会談を行いました。国連PKOに対する我が国の貢献や国連における邦人職員の採用強化等について意見交換を行いました。

9 中満 国連事務次長との会談

中満・国連事務次長との意見交換を行う辻外務副大臣

 同日、辻󠄀副大臣は、中満泉 国連事務次長(軍縮担当)との会談を行いました。軍縮分野における国連の直近の取組等を中心に率直な意見交換を行い、今後一層連携していくことを確認しました。

10 その他

 このほか、同日、辻󠄀副大臣は、リチャード・ハース外交問題評議会(CFR)名誉会長(Dr. Richard Haass, President Emeritus, Council on Foreign Relations)との間で、中東を含む国際情勢等に関する意見交換を行いました。


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