アメリカ合衆国
ティラソン米国国務長官による安倍総理大臣表敬

(写真提供:内閣広報室)

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本16日,午後4時25分頃から約60分間,安倍晋三内閣総理大臣は,レックス・ティラソン米国国務長官(The Honorable Rex Tillerson, Secretary of State of the United States)による表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭,安倍総理大臣から,就任後間もないタイミングでのアジア歴訪を歓迎するとともに,ティラソン長官がアジア最初の訪問国の一つとして日本を選んだことは,日米同盟重視の表れとして高く評価する旨述べました。さらに,北朝鮮の挑発行為が続く中で,今回のティラソン長官の訪日は大変時宜を得たものである旨述べました。
2 また,安倍総理大臣からは,先般の訪米について触れつつ,トランプ大統領と行った充実した意見交換の上に立って,日米同盟をどう強化していくかについてじっくり話し合いたい旨,また,ティラソン長官は,大企業のCEOとして国際経験が大変豊富であると承知しており,ビジネスで養われたグローバルな視点と深い洞察を活かして,大活躍することを確信している旨述べました。
3 これに対し,ティラソン長官から,特に地域の安全保障環境が厳しい中で,安倍総理大臣とトランプ大統領が緊密に連携していることは地域の平和と安定にとって非常に重要であり,ティラソン長官としても,先般の首脳会談の成果を踏まえ,日米同盟を強化していきたい旨の発言がありました。
4 また,安倍総理大臣とティラソン長官は,アジア太平洋地域において,日米が直面する諸課題について意見交換し,地域の平和と安定のために,日米同盟を不断に強化していくことで一致しました。
(1)北朝鮮をめぐる問題について,安倍総理大臣とティラソン長官は,米国の抑止力を維持することが必要であり,対北朝鮮政策については日米間でしっかりとすり合わせを行い,戦略目標の共有が重要との認識で一致しました。また,北朝鮮に挑発行動を自制し,安保理決議等を遵守させるための方策について議論するとともに,日米,日米韓の連携や中国の役割が重要であることを確認しました。さらに,安倍総理から,拉致問題は我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題である旨述べ,両者は,日米で引き続き連携していくことを確認しました。
(2)安倍総理大臣とティラソン長官は,東シナ海・南シナ海の情勢についての懸念を共有しました。両者は,地域の平和と安定にとって米国の力強いコミットメントが重要であるとの認識を共有するとともに,フィリピン,ベトナム等のASEAN諸国,インド,オーストラリアとの連携を深めていくことを確認しました。
5 さらに,ロシアについて,安倍総理大臣から,北方領土問題の解決に強い意欲を持って取り組んでおり,平和条約締結に向けてプーチン大統領との間で議論を深めてきていることを説明し,ティラソン長官から理解が示されました。