キューバ共和国
日・キューバ首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
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9月22日(木曜日)午後6時20分(現地時間。日本時間23日午前7時20分)から約45分間,及び同7時15分(現地時間。日本時間23日午前8時15分)から80分間,安倍総理大臣は,国家評議会にてラウル・カストロ国家評議会議長と日・キューバ首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
なお,今回の安倍総理の訪問は日本の総理大臣による初めてのキューバ訪問となりました。
1 全体会合
(写真提供:内閣広報室)
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(1)冒頭発言
ラウル・カストロ議長から,安倍総理のキューバ訪問を歓迎する,1970年代及び80年代,日本はキューバ第2の貿易相手国であり,当時の日本製品は今までも使われている,日本の高い技術力を評価する旨述べました。
安倍総理からは,日本の総理大臣として初めてキューバを訪問し,ラウル・カストロ議長にも初めてお会いすることができ大変嬉しい,今回の訪問を通じて,支倉常長の訪問以来400年続く友好の歴史に,ラウル・カストロ議長と手を携え新たなページを切り開いていきたい旨述べました。
(2)二国間関係
安倍総理は,非同盟運動諸国の雄として国際社会においても影響力を有するキューバとの幅広い分野での二国間及び国際場裡での更なる関係強化と協力を加速するため,今後機会を捉えて外相間で協議させたい旨述べました。
安倍総理は,日本企業はキューバの発展に強い関心を有しており,キューバの経済社会モデルの現代化の信頼できるパートナーになると確信する,両国政府で更なる経済関係の進展を後押しすべきである旨述べました。さらに,安倍総理は,対キューバ海外投資保険の引受を一部再開,11月の第2回官民合同会議の開催及び同会議の政務レベルへの格上げ,「質の高いインフラ投資」への理解促進と日本のインフラ関連企業のキューバ進出を支援するための来年2月の官民インフラ会議の開催を発表するとともに,投資環境整備に向けたラウル・カストロ議長のリーダーシップに期待する旨述べました。
(3)経済協力
安倍総理は,対キューバ債務救済措置の文書署名を歓迎し,着実な返済に向けてラウル・カストロ議長の協力を得たい旨述べました。無償資金協力(医療機材供与)の交換公文の署名に至り喜ばしい,「キューバ・日本医療センター」設立に向けた調査の開始を歓迎し,医療分野で両国の技術の融合を図っていきたい,更なる無償資金協力の実施を通じて,キューバの国際収支改善にも貢献したい旨述べました。また,安倍総理は,医療,食糧,エネルギー,交通等の分野でキューバの発展に貢献し,本格的な経済協力を推進していくため,JICAの事務所を開設することを表明しました。
(4)人的交流
安倍総理は,昨年キューバを訪問した日本人渡航者が1万人を突破したことは喜ばしいと述べ,国民間の交流の強化,キューバの発展を担う人材育成の観点から,今後3年間に100人を超える若いキューバ人を招へいすることを表明しました。また,両国で人気を博す野球の講師派遣,体操選手及びコーチ等の招へい,ハバナ大学と日本の大学との間で協力協定,日本の放送コンテンツの提供を通じ,両国国民の相互理解を深めたい旨述べました。
2 少人数会合
アジア情勢について,安倍総理から日本の立場について説明し,カストロ議長の理解と協力を求めました。
その他,安保理改革等,国際場裡における協力について議論が行われました。