国際保健
マーガレット・チャンWHO事務局長による安倍総理大臣表敬
本16日午前9時09分から約10分間,安倍晋三内閣総理大臣はマーガレット・チャン世界保健機構(WHO)事務局長(Dr. Margaret Chan, Director General, World Health Orniganization)の表敬を受けたところ,概要は以下の通りです(萩生田光一内閣官房副長官,世耕弘成内閣官房副長官ほかが同席)。
1 安倍総理大臣から,日本は,これまで保健システム強化,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を推進(PDF)しており,持続可能な開発のための2030アジェンダにも盛り込まれた,来年日本が議長国となるG7伊勢志摩サミットとアフリカで初めて開催されるTICADVIにおける保健分野の議論を重視しており,公衆衛生危機への対応も重要である,WHOの専門性を活かしてグローバルな緊急対応体制の構築と平時からの備えの強化を主導してほしい,WHOの改革前進を期待している旨を述べました。
2 これに対してチャン事務局長から,安倍総理大臣のランセット誌への寄稿を高く評価する,日本はUHCのリーダーであり保健分野に対する日本の支援を高く評価している,G7伊勢志摩サミットやG7神戸保健大臣会合,TICADVIの成功のため協力したいと述べました。さらに,平時の備えは重要であり,途上国がODAにずっと依存するのではなく自ら保健システムを整備することが重要である旨を述べました。
(参考)
(1)持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)
2001年に策定されたミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)の後継として国連で定められた,2016年から2030年までの国際目標。MDGsの残された課題(例:保健,教育)や新たに顕在化した課題(例:環境,格差拡大)に対応すべく,新たに17ゴール・169ターゲットからなる持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を策定。7回に及ぶ政府間交渉を経て,本年8月に実質合意,本年9月の国連総会の際に採択(PDF)された。
(2)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)
世界中の全ての人が生涯を通じて必要な時に基礎的な保健サービスを負担可能な費用で受けられること。
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