気候変動

平成28年4月25日
 4月22日、ニューヨークの国連本部において、国連事務総長等の主催により、昨年末のCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で2020年以降の気候変動に係る国際枠組みとして採択されたパリ協定のハイレベル署名式が行われ、我が国から吉川特命全権大使・国際連合日本政府常駐代表が署名を行ったところ、その概要は以下のとおりです。

1 オープニング(開会式)

 潘基文国連事務総長による開会宣言に引き続き、同事務総長、オランド仏大統領、ケリー米国務長官、映画俳優のレオナルド・ディカプリオ氏等によるスピーチが行われました。
 この中で、潘事務総長は、本日、少なくとも171の国家がパリ協定署名のために集った(注:この日、実際に協定に署名したのは、175の国と地域。)、これは、一つの国際条約に対する一日の署名国としては、史上最大の国数である、また、特に、署名と同時に15カ国が批准書を寄託したことを賞賛したい、等と述べました。

(注)パリ協定は、本年4月22日~来年4月21日まで、国連本部(NY)において、署名のために開放される(同協定第20条)、とされています。

2 我が国及び各国による署名、ステートメント

オープニングに引き続き、潘事務総長は、パリ協定が署名のために開放されることを正式に宣言し、これを受け、各国代表による署名が開始されました。また、右にあわせ、各国代表による国別ステートメントが実施されました。
 我が国の代表として署名式に出席した吉川大使は、午後1時過ぎ、登壇し、日本政府を代表してパリ協定に署名した後、午後5時半頃より、署名に係るステートメントを実施し、署名にあたっての日本政府の立場を明らかにしました。
 この中で、吉川大使は、日本はパリ協定に至る交渉において「すべての国が参加する公平で実効的な枠組み」となるよう一貫して主張し、それが実現できたことを大変喜ばしく思うこと、本日多くの国によってなされた署名は、このパリ協定を実施していく最初の一歩に過ぎず、今後発効に向けた作業に着手しなければならないこと、日本としても、排出削減に着実に取り組んでいくこと、今後とも、世界の気候変動の取組を先導していくこと等、今後の日本政府の気候変動に係る決意を述べました。(パリ協定署名式における吉川国連代表部大使ステートメント(日本語英文))
 この他、各国は、そのステートメントの中で、パリ協定の歴史的意義、多くの国が署名式にあわせて署名を行ったことへの歓迎の意、今後の交渉や協定発効に向けた決意等について触れました。

3 その他

 この他、潘事務総長主催によるハイレベル昼食会や署名式の機会を活用した様々なサイドイベント等が行われ、パリ協定の今後に向けての意見交換が活発に行われました。


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