国際保健

平成27年12月16日
ゲイツ「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」共同議長と握手する安倍総理大臣
(写真提供:内閣広報室)
表敬を受ける安倍総理
(写真提供:内閣広報室)

 本16日午前8時45分から約10分間,安倍晋三総理大臣はビル・ゲイツ・ビル&メリンダ・ゲイツ財団共同議長(Mr. William (Bill) Henry Gates III, Co-Chair of the Bill & Melinda Gates Foundation)の表敬を受けたところ,概要は以下の通りです(萩生田光一内閣官房副長官,世耕弘成内閣官房副長官ほかが同席)。

1 安倍総理大臣から,日本は,これまで保健システム強化,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を推進(PDF)別ウィンドウで開くしており,持続可能な開発のための2030アジェンダにも盛り込まれた,来年日本が議長国となるG7伊勢志摩サミットと,アフリカで初めて開催されるTICADVIにおける保健分野の議論を重視しており,公衆衛生危機への対応も重要である。ビル&メリンダ・ゲイツ財団との協力を一層強化したい旨を述べました。

2 これに対してビル・ゲイツ共同議長から,自分は保健分野を大変重視しており,日本が保健分野を優先課題としていることを評価する,安倍総理大臣と協力していきたいと述べました。また今回日本が世界エイズ・結核・マラリア対策基金の第5次増資準備会合を主催することを評価するとともに,GHITがマラリア対策で成功していること,ポリオ撲滅の上での日本の協力に感謝していると述べました。

3 さらに,ビル・ゲイツ共同議長から,安倍総理が女性を重視する政策をとっていることに感謝しているとの発言がありました。

(参考)

(1)持続可能な開発のための2030アジェンダ(2030アジェンダ)
 2001年に策定されたミレニアム開発目標(Millennium Development Goals: MDGs)の後継として国連で定められた,2016年から2030年までの国際目標。MDGsの残された課題(例:保健,教育)や新たに顕在化した課題(例:環境,格差拡大)に対応すべく,新たに17ゴール・169ターゲットからなる持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals: SDGs)を策定。7回に及ぶ政府間交渉を経て,本年8月に実質合意,本年9月の国連総会の際に採択(PDF)別ウィンドウで開くされた。

(2)ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)
 世界中の全ての人が生涯を通じて必要な時に基礎的な保健サービスを負担可能な費用で受けられること。

(3)グローバルヘルス技術振興基金(GHIT)
 開発途上国を中心に蔓延する顧みられない熱帯病(NTDs)等については,先進国において需要が少ない等の理由から治療薬等の開発が十分になされていない。このため,これらNTDs等の治療薬・ワクチン・診断薬の研究開発を支援する官民パートナーシップとして,2013年,日本国政府,ビル・ゲイツ・ビル&メリンダ・ゲイツ財団,我が国製薬企業の協力によりGHITが設立された。

(関連リンク)
平和と健康のための基本方針(PDF)別ウィンドウで開く」:本年9月11日に開催された健康・医療戦略推進本部において策定


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