平和構築

平成27年2月5日

1.概要

 我が国は、国際社会の平和と安定のために、より積極的な役割を果たしていくことが必要と考え、1992年6月、国際平和協力法を制定し、国連を中心とした国際平和のための努力に対して、本格的な人的・物的協力を行ってきた。我が国の要員の活動は、プロフェッショナリズムに満ち、規律正しく、信頼性の高いものとして、国連や受入れ国など、国際社会から高く評価されている。
 国際平和協力法は、我が国の国際平和協力として「国際連合平和維持活動」への協力、「人道的な国際救援活動」への協力及び「国際的な選挙監視活動」への協力の三つの柱を定めている。また、これらの活動への協力方法として、要員・部隊の派遣による人的協力のほか、物品の譲渡が行えるよう「物資協力」の制度も定めている。

2.実績

(1)国際連合平和維持活動への協力
 同法成立以後、我が国は、これまで計13の国際連合平和維持活動(PKO)に要員を派遣してきている(2015年2月現在、国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)に要員を派遣中)。これまで、カンボジア、モザンビーク、ゴラン高原、東ティモール、スーダン、ハイチ及び南スーダンに自衛隊が、カンボジア及び東ティモールに警察が派遣されている。
(2)人道的な国際救援活動への協力
 我が国は、これまで5つの人道的な国際救援活動に要員を派遣してきている。ルワンダ難民、東ティモール避難民、アフガニスタン難民及びイラク難民のために、自衛隊の部隊が派遣された。
(3)国際的な選挙監視活動への協力
 1998年6月、同法が改正され、我が国要員を派遣する体制の一層の整備が図られた。本改正以来、ボスニア・ヘルツェゴビナ(2回)、東ティモール(3回)、コソボ、コンゴ民主共和国、ネパール、スーダンの計9つの国際的な選挙監視活動に要員を派遣した(同法改正前はアンゴラ、カンボジア、モザンビーク、エル・サルバドルの計4件に派遣)。
(4)物資協力
 我が国は、これまでに国際連合平和維持活動、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)、国際移住機関(IOM)に対し、合計27回にわたり物資協力を行ってきている。

3.世論調査

 「我が国の国連平和維持活動への参加」については、2014年10月の内閣府「外交に関する世論調査」によれば、約8割の回答者が現状程度又はこれまで以上の積極的な参加に賛同を示している。これは、現在までの我が国の国連平和維持活動への協力の実績に対する国民の評価を反映するものと考えられる。政府としては、今後とも、このような協力への国民の理解と支持が更に深まっていくよう、国連平和維持活動一般及び我が国の参加の実態に関する広報努力を続けていく。

国際平和協力法に基づく我が国の国際平和協力業務の実績

平成27年2月現在

国際連合平和維持活動等
活動 要員 期間 延べ人数
1.第2次国連アンゴラ監視団
 (UNAVEM II)
選挙監視要員 1992年9月~10月 3人
2.国連カンボジア暫定機構
 (UNTAC)
停戦監視要員 1992年9月~1993年9月 8人×2
文民警察要員 1992年10月~1993年7月 75人
施設部隊 1992年9月~1993年9月 600人×2
選挙要員 1993年5月~6月 41人
3.国連モザンビーク活動
 (ONUMOZ)
司令部要員 1993年5月~1995年1月 5人×2
輸送調整部隊 1993年5月~1995年1月 48人×3
選挙監視要員 1994年10月~11月 15人
4.国連エル・サルバドル監視団
 (ONUSAL)
選挙監視要員 1994年3月~4月 15人×2
5.国連兵力引き離し監視隊
 (UNDOF)
司令部要員 1996年2月~2013年1月 2人×13,3人×4
輸送部隊 1996年2月~2013年1月 43人×33+44人
6.国連東ティモール・ミッション
 (UNAMET)
文民警察要員 1999年7月~9月 3人
7.国連東ティモール暫定行政機構
 (UNTAET)
施設部隊 2002年3月~5月 680人
司令部要員 2002年2月~5月 10人
8.国連東ティモール支援団
 (UNMISET)
施設部隊 2002年5月~2004年6月 (UNTAETより引続き 680人)
+680人
+522人
+405人
司令部要員 2002年5月~2004年6月 (UNTAETより引続き 10人)
+7人
9.国連東ティモール統合ミッション
 (UNMIT)
文民警察要員 2007年1月~2008年2月 2人×2
10.国連ネパール政治ミッション
  (UNMIN)
軍事監視要員 2007年3月~2011年1月 6人×4
11.国連スーダン・ミッション
  (UNMIS)
司令部要員 2008年10月~2011年9月 2人×6
12.国連ハイチ安定化ミッション
  (MINUSTAH)
施設部隊 2010年2月~2013年2月 203人+346人+330人+330人+317人+317人+297人+44人
司令部要員 2010年2月~2013年1月 2人×6
13.国連東ティモール統合ミッション
  (UNMIT)
軍事連絡要員 2010年9月~2012年9月 2人×4
14.国連南スーダン共和国ミッション
  (UNMISS)
司令部要員 2011年11月~現在 3人×5
2人×2
施設部隊 2012年1月~現在 238人+349人×3+401人×2+353人
      小計 10,045人
人道的な国際救援活動
活動 要員 期間 延べ人数
1.ルワンダ難民救援活動 難民救援隊(23名の先遣隊を含む) 1994年9月~12月 283人
空輸隊 1994年9月~12月 118人
2.東ティモール避難民救援活動 空輸隊 1999年11月~2000年2月 113人
3.アフガン難民救援活動 空輸隊 2001年10月 138人
4.イラク難民救援活動 空輸隊(6名の運航支援要員を含む) 2003年3月~4月 56人
5.イラク被災民救援活動 空輸隊(6名の運航支援要員を含む) 2003年7月~8月 104人
      小計 812人
国際的な選挙監視活動
活動 要員 期間 延べ人数
1.ボスニア・ヘルツェゴビナ総選挙・地方選挙 選挙管理・監視要員 1998年9月 30人
2.ボスニア・ヘルツェゴビナ市町村議会選挙 投票管理要員 2000年3月~4月 11人
3.東ティモール制憲議会議員選挙 選挙監視要員 2001年8月~9月 19人
4.コソボ全域選挙 選挙監視要員 2001年11月 6人
5.東ティモール大統領選挙 選挙監視要員 2002年4月 8人
6.コンゴ民主共和国大統領・国民議会選挙 選挙監視要員 2006年7月~11月 13人
7.東ティモール大統領・国民議会選挙 選挙監視要員 2007年4月~7月 36人
8.ネパール制憲議会選挙 選挙監視要員 2008年3月~4月 24人
9.スーダン住民投票 選挙監視要員 2010年12月~2011年1月 15人
      小計 162人

延べ人数総計 11,019人(但し連絡調整要員の人数を含まない)

国際平和協力法に基づく我が国の物資協力の実績

平成27年2月現在

協力先 閣議日 品目 目的
1. 国連カンボジア暫定機構
(UNTAC)
平成4年9月11日 ・テレビ、ビデオ、小型発電機(200セット)
・医薬品(50セット)
・カンボジア国民に対し、自由公正な選挙等についての広報・教育効果を高めるために使用。
・武装解除兵士及びその家族の健康対策に使用。
2. 平成5年1月22日 ・小型ラジオ(40,000台)
・ラジオカセットレコーダー(1,000台)
・カンボジア国民に配布しUNTACが行ったラジオ放送による広報・教育効果を高めるために使用。
3. 国連モザンビーク活動
(ONUMOZ)
平成6年7月26日 ・テレビ/ビデオデッキ(200セット)
・小型ラジオ(40,000台)
・モザンビーク国民に対し、自由公正な選挙等についての広報・教育効果を高めるために使用。
・モザンビーク国民に配布し、ラジオ放送による広報、教育効果を高めるために使用。
4. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成6年8月12日 ・医薬品等(1セット)
・緊急ヘルスセット(5ユニット)
・大型テント(43張)
・スリーピングマット(2,600枚)
・毛布(3,550枚)
・簡易水槽(213個)
・シャベル(1,000本)
・ザイール共和国等においてルワンダ難民に対し行われているUNHCRの活動に使用。
5. 国連兵力引き離し監視隊
(UNDOF)
平成7年12月15日 ・プレハブ資機材一式 ・UNDOF要員の生活、勤務環境の整備のために使用。
6. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成11年4月6日 ・テント(1,000張) ・アルバニア共和国等におけるコソヴォ難民に対するUNHCRの人道的な救援活動に使用。
7. 平成11年4月27日 ・毛布(10,000枚)
・スリーピングマット(5,000枚)
8. 国連東ティモール・ミッション
(UNAMET)
平成11年6月22日 ・ラジオ(2,000台) ・東ティモールでUNAMETが行う拡大自治受入れに関する直接投票の広報活動に使用。
9. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成11年10月22日 ・テント(500張)
・毛布(9,000枚)
・スリーピングマット(11,140枚)
・給水容器(20,000個)
・ビニールシート(5,120枚)
・インドネシア共和国及び東ティモールにおいて行われている東チモール避難民に対するUNHCRの人道的な救援活動に使用。
10. 国際移住機関
(IOM)
平成13年3月23日 ・テント(160張)
・毛布(1,200枚)
・ビニールシート(1,600枚)
・アフガニスタンにおいて行われているアフガニスタン被災民に対するIOMの人道的な救援活動に使用。
11. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成13年10月5日 ・テント(315張)
・毛布(200枚)
・スリーピングマット(20枚)
・給水容器(400個)
・パキスタンにおいて行われているアフガニスタン難民に対するUNHCRの人道的な救援活動に使用。
12. 平成13年10月19日 ・テント(500張)
13. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成15年3月28日 ・テント(160張) ・ヨルダン及びシリアにおいて行われているイラク難民に対するUNHCRの人道的な救援活動に使用。
14. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成16年10月5日 ・テント(700張) ・チャドにおいて行われているスーダン難民に対するUNHCRの人道的な救援活動に使用。
15. 国連スーダン・ミッション
(UNMIS)
平成17年7月29日 ・四輪駆動車(27台)
・地雷探知装置(60機)
・大型テント(20張)
・国連スーダンミッション(UNMIS)に参加するアフリカ諸国部隊の活動に使用。
16. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成18年10月31日 ・スリーピングマット(10,000枚)
・給水容器(10,000個)
・ビニールシート(4,000枚)
・スリランカにおいて行われているスリランカ被災民に対するUNHCRの人道的な救援活動に使用。
17. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成19年11月6日 ・毛布(10,000枚)
・スリーピングマット(10,000枚)
・給水容器(10,000個)
・ビニールシート(4,000枚)
・ダルフール地域で実施される人道的な被災民救援活動のために使用。
18. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成19年12月28日 ・テント(1,000張) ・イラク被災民に対する人道的な救援活動のために使用。
19. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成20年10月28日 ・浄水器(60台)(交換フィルター付き) ・UNHCRがスーダン南部で支援している帰還民の利用する医療施設9カ所にて使用。
20. 国連パレスチナ難民救済事業機関
(UNRWA)
平成21年1月23日 ・毛布(29,000枚)
・ビニールシート(8,000枚)
・スリーピングマット(20,000枚)
・ガザの被災民に対する人道的な救援活動のために使用。
21. 国際移住機関
(IOM)
平成21年5月15日 ・テント(560張)
・給水容器(30,000個)
・ビニールシート(4,000枚)
・スリーピングマット(10,000枚)
・家帳(1,000張)
・スリランカ被災民に対するIOMの救済活動のために使用。
22. 国連ハイチ安定化ミッション
(MINUSTAH)
平成24年12月18日 ・プレハブ式建物(255棟)
・物品保管用コンテナ等(75台)
・発電機(2台)
・照明設備(1式)
・貯油タンク(2個)
その他備品等
・ハイチにおけるMINUSTAHの活動のために使用。
23. 国連難民高等弁務官事務所
(UNHCR)
平成25年1月22日 ・テント(1,000張)
・毛布(25,000枚)
・給水容器(27,500個)
・ビニールシート(10,000枚)
・スリーピングマット(35,000枚)
・南スーダンで実施されるスーダン難民に対する人道救援活動のために使用。
24. 国連兵力引き離し監視隊
(UNDOF)
平成25年1月22日 ・トラック(3台)
・牽引車(1台)
・被牽引車(1台)
・ドーザ(1台)
・ショベルカー(1台)
・ゴラン高原におけるUNDOFの活動のために使用。
25. 国際移住機関
(IOM)
平成25年12月10日 ・テント(800張)
・給水容器(10,000個)
・毛布(10,000枚)
・スリーピングマット(10,000枚)
・イラク及びトルコで実施されるシリア難民に対する人道的な救援活動のために使用。
26. 国連南スーダン共和国ミッション
(UNMISS)
平成25年12月23日 ・5.56mm普通弾(10,000発) ・南スーダンにおけるUNMISSの活動のために使用。
27. 国連南スーダン共和国ミッション
(UNMISS)
平成26年3月11日 ・テント(200張)
・ビニールシート(4,000枚)
・南スーダンにおけるUNMISSの活動のために使用。
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