開発協力トピックス5
ODA広報
~ODAをもっと身近に感じてもらうために~
■開発協力の情報発信
2023年に実施した内閣府世論調査注1では、「今後の開発協力のあり方」について、回答者の79.4%が「積極的に進めるべきだ」または「現在程度でよい」と回答し、開発協力に対して前向きな評価が示されました。こうした前向きな日本国内の世論の背景には、持続可能な開発目標(SDGs)に対する意識の高まりのほか、ロシアによるウクライナ侵略など国際社会が複合的危機に直面する中、災害や感染症など世界的な課題に対して各国が協力して助け合う必要がある、開発協力はエネルギー資源などの安定供給の確保に資する、国際社会での日本への信頼を高める必要がある、そして開発協力は日本の外交政策を戦略的に進める上での重要な手段であるという理解が広がっていることなどが挙げられます。
本コラムでは、こうした開発協力の意義についての外務省による情報発信・政策広報の試みをいくつか紹介します。
■国際協力70周年記念事業
2024年は、日本がODAを開始してから70年の節目に当たります。外務省では、この節目の年を、これまでODAが果たした役割を振り返りつつ、これからの国際協力の在り方について幅広く国民の皆様と考える機会とするべく、JICA等関係機関と連携し、3月に国際協力70周年記念キックオフ・イベント in Kobe、5月に国際協力ミライ会議、9月にグローバルフェスタJAPAN2024、12月に国際協力70周年記念シンポジウムなど、各種の記念事業を実施しました。
12月17日に国連大学で行われた国際協力70周年記念シンポジウムの様子
■テレビドラマ
外務省は、幅広い層に届くよう、知名度の高い出演者を活用した広報コンテンツの制作にも取り組んでいます。
その一つとして、タレントで作家の又吉(またよし)直樹氏をナビゲーターとし、外務省国際協力局や国際協力の現場を舞台としたテレビドラマ「ファーストステップ」シリーズを発信してきました。2024年には、シリーズ第3弾として、カンボジアへの地雷除去支援をテーマとし、争いのない平和な世界を願う青年が様々な人々との交流の中で成長する姿を描いた物語「ファーストステップ3 世界をつなぐ平和への願い」を制作・発信しました。
外務省国際協力局や開発協力の現場を舞台にしたテレビドラマ第3弾「ファーストステップ3 世界をつなぐ平和への願い」
■鷹の爪団の 行け!ODAマン
外務省のODAキャラクターとして、7年目を迎えたODAマン(第Ⅴ部4(2)も参照)も、世界で役立つ日本のODAを知ってもらうために、様々な動画を発信しています。2024年は国際協力70周年を振り返り、ODAの意義を取り上げた「ODAマンが行く!国際協力70周年の巻」や、「日本とトルコ100年の歩みの巻」「SATREPS注2の巻」の3作品を公開しました。
鷹の爪団の 行け!ODAマン
■グローバルフェスタJAPAN2024
2024年9月28日・29日に国際協力イベント「グローバルフェスタJAPAN2024」を開催しました。33回目となる今回は、「国際協力70年、ともに未来へ」をテーマに、国際協力に携わる様々な団体(NGO、NPO、国際機関、企業、大学等)や日本に駐在する各国の大使館など約200団体によるブース展示を始め、多彩なゲストが登壇するステージプログラムや体験ワークショップが実施され、屋外会場には様々な国の食事や文化が楽しめる飲食・物販ブース等を配置しました。会場への参加とオンライン配信視聴を合わせ、前年を大きく上回る約7.4万人の参加を得ました。
外務省は、オープニングセレモニーを始めとし、オファー型協力注3をODAマンがわかりやすく解説するステージや、中小企業の海外展開に向けたODAの活用をテーマとしたステージプログラム、身近な食材にもODAが関係していることを紹介するクイズステージ、カンボジアでの地雷除去と復興支援の最前線で活躍する方々のトークセッションを実施しました。また、恒例となる外務省フォトコンテストの授賞式も行いました注4。「みんなが輝く世界 for the First Step!」をテーマにした今回のコンテストには、笑顔のあふれる作品が多く寄せられ、応募作品350点の中から、受賞作品を選びました。このほかのプログラムとして、外務省国際機関人事センターによる国際機関キャリアセミナー、外務省国際協力局NGO協力推進室とNGO団体の関係者が参加した国際協力NGOの活動報告等を行いました。結果は、ODAホームページの開催報告注5をご覧ください。
「世界をつなぐ平和への願い 地雷除去支援でミライを紡ぐ」のステージの様子
グローバルフェスタJAPAN2024オープニングセレモニーで挨拶する穂坂外務大臣政務官(当時)
日本駐在の大使館、国際機関やNGO等の展示が行われたロビーギャラリーの様子。外務省も出展し、世界で役立つ日本のODAをわかりやすく伝えた。
■ODAメールマガジン、ODA広報X
外務省ではODAメールマガジンを月1回発行し、ホームページにも掲載しています。また、SNSのXでも、ODAについての情報を発信しています。2024年12月時点で、メールマガジンの登録者数は約2万人、Xのフォロワーは1.3万人を超えています。
外務省/ODA X
ODAメールマガジン
国際協力70周年記念キービジュアル
注1 2023年9月から10月、内閣府が調査機関に委託し、日本全国の18歳以上の日本国籍を有する3,000人を対象に郵送法で令和5年度外交に関する世論調査が行われた(内閣府世論調査 https://survey.gov-online.go.jp/r05/r05-gaiko/)。
注2 用語解説を参照。
注4 外務省フォトコンテスト「みんなが輝く世界 for the First Step!」開催報告 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/press/event/pagew_001313_00001.html
フォトコンテストの応募写真は写真特集(1)も参照。
注5 グローバルフェスタJAPAN2024開催報告 https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/press/event/pagew_000001_00233.html
