2008年8月の南オセチア紛争以来、グルジアとロシアは国交断絶状態にあるが、ジュネーブにおける当事国及び関係国による対話を通じ、解決に向けた努力が現在も続けられている。10月には、南オセチアとグルジアの西部境界地帯のペレヴィ村からのロシア軍撤退、南オセチアの紛争防止対応メカニズム会合への復帰など、一定の事態の進展が見られた。
アルメニアとトルコとの国交正常化及び両国間の国境開放に対しては、両国内外の反対が根強く、ナゴルノ・カラバフ問題を巡りアルメニアと対立するアゼルバイジャンの反発もあって、現在プロセスは事実上中断されている。ナゴルノ・カラバフ自治州を巡る領土問題については、ロシアの仲介により3か国首脳会談などが行われているが、いまだ具体的な解決に至っていない。
日本との関係については、グルジアから、3月にヴァシャッゼ外相、9月にコヴァリア経済開発相が訪日し、7月には駐日アルメニア大使館が開設された。11月には、外務省間の定期協議をコーカサス3か国とそれぞれ実施した。