核軍縮・不拡散

令和元年11月11日

I IAEA保障措置協定

 IAEA保障措置協定は,原子力が平和的利用から核兵器製造等の軍事的目的に転用されないことを確保することを目的として,IAEA憲章に基づき,IAEAが当該国の原子力活動について実施する査察を含む検認制度である保障措置を規定する協定である。

 保障措置協定には,以下のものがある。

1 INFCIRC/153型保障措置協定(INFCIRC/153-type agreement

 NPT締約国である非核兵器国が,NPT第3条1項に基づきIAEAとの間で締結することを義務づけられている,当該国の平和的な原子力活動に係るすべての核物質を対象とした保障措置協定。「NPTに基づく保障措置協定」,「フルスコープ保障措置協定」又は,「包括的保障措置協定(Comprehensive Safeguards Agreement:CSA)」とも呼ばれている。IAEA作成文書INFCIRC/153がモデル協定となっている。

 2019年11月現在のNPTに基づく保障措置協定の締結国は175か国である。なお,我が国についてはNPTに基づく保障措置協定が1977年12月に発効している。

(注)少量議定書
 国内に核物質を保有しない,又は微量のみ保有する(包括的保障措置協定が適用される基準量以下の保有にとどまる)国が原子力施設を保有せず,建設又は許可の決定を行っていない場合には,IAEAとの間で包括的保障措置協定(INFCIRC/153型)を結ぶ際にあわせて少量議定書(SQP:Small Quantities Protocol)を締結することができる。同議定書は,締結国にIAEAに対し核物質の冒頭報告(保有の有無,保有する種類,量,場所等の報告)を行うことを義務づけるが,査察の実施等の保障措置適用に係る当該国・IAEA側の負担を実質的に免除ないし軽減する効果を持つ。

2 INFCIRC/66型保障措置協定(INFCIRC/66/Rev.2-type agreement

 二国間原子力協定等に基づき,核物質又は原子力資機材を受領するNPT非締約国がIAEAとの間で締結する,当該二国間で移転された核物質又は原子力資機材のみを対象とした保障措置協定。「三者間保障措置協定(または保障措置移管協定)」及び「一方的受諾協定」と呼ばれるものがこれに該当し,「個別の保障措置協定」とも呼ばれている。IAEA作成文書INFCIRC/66がモデル協定となっている。153型協定の締結以前に各国が締結していたが,NPTが153型協定の締結を締約国に義務付けているため,現在66型協定はNPT未加入国が締結するのみ。

3 自発的協定(voluntary offer agreement

 核兵器国が,自発的にIAEA保障措置の適用を受けるために,IAEAとの間で締結する協定(5核兵器国(米,英,露,中,仏)は全て締結済)。

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