ハーグ条約(国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約)

令和8年6月25日
パスポートや航空券のイラスト

1 子を連れて日本または海外へ渡航することを考えている方へ

ハーグ条約によって、子が元々住んでいた国に戻される可能性があります

 ハーグ条約では、国境を越えて子が不法に連れ去られた場合には、原則として、子を元の居住国に迅速に返還することになっています(例外的ですが、場合によっては、子を返還しなくてもよいと裁判所が判断することもあります。ハーグ条約の概要についてはこちらを御覧ください。)。
 したがって、一方の親がもう一方の親(親権者等監護権を有する者)の同意を得ることなく国境を越えて子を日本または海外へ連れて行った場合であって、もう一方の親がハーグ条約に基づいて子を返還するように申請する場合には、子は原則として元の居住国に戻されます。

刑事訴追を受ける可能性があります

(1)子の連れ去りの違法性

 父母の双方が親権を有する場合に、一方の親が、子をもう一方の親の同意を得ずに国外に連れ出すことを刑罰の対象としていることがあります(国によっては州外に連れ出す場合でも刑事罰の対象となる可能性があります。)。実際に、居住していた国への再入国に際し、子を誘拐した犯罪被疑者として逮捕されたり、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配されたりする事案も生じています。
 子を連れて国外へ移動することを考えている方は、御自身の滞在国の法制度を確認の上、行動してください。

(2)ハーグ条約との関係

 ハーグ条約は、子の利益の観点から、あくまでも国境を越えた子の不法な連れ去り等が生じた場合に原則として連れ去り前に居住していた国に子を返還するための手続について定めたものであり、子を不法に連れ去った親に対する刑事訴追その他の事項については何ら規律していません。

渡航同意書の用意が必要な国があります

 国によっては、一方の親が子を連れて出入国する場合に、もう一方の親が同意していることを示す渡航同意書の提示を求められることがあります。渡航同意書の要否や内容は、日本国外にお住まいの場合は、お住まいの国・地域の政府機関に、日本国内にお住まい場合は、日本にある渡航先の国・地域の大使館や総領事館等にお問い合わせください。なお、日本を出入国する際には、渡航同意書を提示する必要はありません。

(注)渡航同意書は、ハーグ条約とは関係なく各国が定めている出入国時の必要書類の一種であって、ハーグ条約が例外的に子の不返還の理由になり得ると定めるもう一方の親の「同意」を示すことを目的としたものではありません。渡航同意書があればハーグ条約による子の返還義務を免れるというものではないので、御注意ください。

2 一方の親権者の同意を得ずに他方の親権者が子を国外へ転居させることについて不安を感じておられる方へ

一方の親権者の同意を得ない子の国外への転居を防ぐためには子の旅券の管理が重要です

 一方の親権者の同意を得ない子の国外への転居に伴うトラブルを防ぐためには子の旅券をしっかり管理することが重要です。一方の親権者の同意を得ずに子を国外に転居させる(元の居住地の法令によっては違法な行為に該当)事案がこれまで複数発生しています。子の国外への転居に伴うトラブルのおそれがあり、子の新規旅券発給又は更新を望まない場合、日本国旅券に関しては、事前に未成年の子の旅券発給に対する不同意書を御提出ください。外国旅券に関しては、未成年の子の旅券発給を防ぐ手段の有無・内容について、当該外国の旅券発給当局又は日本にある当該外国の大使館・総領事館にお問い合わせください。

未成年の子の旅券発給に対する不同意書は都道府県旅券事務所又は在外公館に御提出ください

  • 未成年の子の旅券発給に対する不同意の意思表示は、都道府県旅券事務所又は在外公館に出頭の上、親権者であることを証明する資料(戸籍謄本等)を添付し、書面で行う必要があります。提出書類等の詳細は、未成年の子の旅券発給に対する不同意書を提出する都道府県旅券事務所又は在外公館までお問い合わせください。
  • 未成年者の旅券発給申請における注意点については、以下のページを御覧ください。

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