「GUAM+日本」会合
第5回「GUAM+日本」外相級会合の開催
9月20日(水曜日)午後6時過ぎから約40分間(現地時間。日本時間21日(木曜日)午前7時),第72回国連総会出席のためニューヨークを訪問中の河野外務大臣は,GUAM(民主主義・経済発展のための機構)各国の外務大臣及び同事務局長との間で,第5回「GUAM+日本」外相級会合を開催したところ,概要は以下のとおりです。
1 概要
(1)河野大臣から,「GUAM+日本」協力が10周年を迎え,観光,貿易・投資等の分野を始めとして,日本とGUAM諸国との協力関係が着実に進展していることを歓迎するとともに,引き続き,共通の関心分野でのGUAM諸国間の連携を支援していく旨発言しました。これに対し,GUAM各国外相からは,日本のGUAMに対するこれまでの協力への感謝と今後の協力への期待が表明されました。
(2)また,河野大臣は,民主主義,法の支配といった普遍的価値の重要性を指摘し,国際社会における法の支配の確立のため,GUAM諸国と協力していきたい旨表明し,参加各国から支持を得ました。
(3)さらに,河野大臣は,北朝鮮問題に関し,最近の核実験や弾道ミサイルの発射を始めとする法の支配を無視する北朝鮮の挑発行動は断じて容認できず,北朝鮮の政策を変えさせるために最大限の圧力をかける必要があること,各国が関連する安保理決議を完全に履行することが重要であることを述べるとともに,拉致問題の早期解決に向け,GUAM諸国の理解と協力への期待を表明しました。
参加各国は,北朝鮮による最近の核実験及び度重なる弾道ミサイルの発射を非難するとともに,日本に対する連帯を表明しました。
2 第5回「GUAM+日本」外相級会合参加者
(1)日本側代表
河野太郎外務大臣
(2)GUAM側代表
ア ジョージア(議長国):ミヘイル・ジャネリゼ副首相兼外相
(H. E. Mr. Mikheil Janelidze, Deputy Prime Minister, Minister of Foreign Affairs of Georgia)
イ ウクライナ:パウロ・クリムキン外相
(H. E. Mr. Pavlo Klimkin, Minister for Foreign Affairs of Ukraine)
ウ アゼルバイジャン:アラズ・アジモフ外務次官
(H.E. Mr. Araz Azimov, Deputy Minister of Foreign Affairs of the Republic of Azerbaijan)
エ モルドバ:リリアン・ダリイ外務・欧州統合次官
(H.E. Mr. Lilian Darii, Deputy Minister for Foreign Affairs and European Integration of the Republic of Moldova)
オ GUAM事務局:アルタイ・エフェンディエフ事務局長
(H. E. Mr. Altai Efendiev, GUAM Secretary General)
【参考1】GUAM(民主主義・経済発展のための機構)
民主化の促進と市場経済による経済発展を共通の目標とする4か国(ジョージア,ウクライナ,アゼルバイジャン,モルドバ)によって,1997年に創設された対話と協力のための地域フォーラム(機構名GUAMは加盟国名の頭文字をとったもの)。2006年に地域機構となり,事務局はウクライナの首都キエフに設置。
【参考2】「GUAM+日本」外相級会合
2008年12月欧州安全保障協力機構(OSCE)外相理事会(於:ヘルシンキ)の機会に第1回「GUAM+日本」外相級会合,2011年12月OSCE外相理事会(於:ビリニュス)の機会に第2回会合,2015年12月OSCE外相理事会(於:ベオグラード)の機会に第3回会合,2016年12月OSCE外相理事会(於:ハンブルク)の機会に第4回会合を実施。
【参考3】「GUAM+日本」ワークショップ
2007年以降,日本は毎年GUAM諸国の様々な分野の実務関係者等を招へいし,ワークショップを実施している。これまでのテーマは,「省エネ・環境」,「投資・貿易促進」,「観光」,「防災」,「エネルギー安全保障」等。
【参考4】「日・GUAM」協力プログラム
2015年12月の第3回「GUAM+日本」外相級会合において,「日+GUAM」協力プログラム(PDF)が署名。2007年に「GUAM+日本」が発足して以降の日・GUAM協力の成果とその後の協力に関する共通の指針を示したもの。