オーストリア共和国
日・オーストリア首脳会談
出迎える安倍総理大臣
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
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本15日午後6時30分から約45分間,安倍晋三内閣総理大臣は,訪日中のセバスティアン・クルツ・オーストリア共和国首相(H.E. Mr. Sebastian Kurz, Chancellor of the Republic of Austria)との間で首脳会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭
(1)冒頭,安倍総理大臣から,クルツ首相が本年の日本オーストリア友好150周年という記念すべき年に訪日されたことを歓迎するとともに,本年を機に観光,ビジネス,科学技術,文化交流等様々な分野で協力を拡大したい旨述べました。また,今月1日の日EU・EPA発効に関し,2018年後半のEU議長国としてのクルツ首相のリーダーシップに感謝の意を述べました。
(2)これに対し,クルツ首相からは,温かい歓迎に感謝する,3月には外相の訪日,10月には即位の礼の際の大統領の訪日が予定されているなど,日本オーストリア友好150周年にふさわしい旨述べました。また,日EU・EPAが発効し,世界最大級の経済圏が誕生した,これを機に両国関係が深まることを期待する旨述べました。2 国際経済
両首脳は,自由貿易体制について意見交換を行い,自由で開かれた経済システムの維持・強化のために日・オーストリアで連携していくことを確認しました。また,英国のEU離脱に関して安倍総理大臣から,「合意なき離脱」を回避すべきである旨述べました。
3 二国間・日EU関係
(1)両首脳は,羽田・ウィーン直行便就航を機に,観光分野の協力,人的及びビジネス交流を活性化していくことで一致しました。
(2)この観点から,両首脳は,本年夏の「将来の課題のために日オーストリア委員会」の北海道旭川市での開催決定を歓迎し,地方交流の推進の重要性で一致しました。
(3)さらに両首脳は,学術交流や科学技術分野でも協力を強化していくことで一致しました。
4 地域情勢
(1)両首脳は,今月末に予定される第2回米朝首脳会談に向けて国際社会が一体となって米朝プロセスを後押しすべきとの考えで一致し,両国で緊密に連携していくことを確認しました。また,安倍総理大臣から拉致問題の早期解決についてオーストリアの理解と協力を求め,クルツ首相の支持を得ました。
(2)また,安倍総理大臣から,昨年1月に発表した「西バルカン協力イニシアティブ」について説明し,両首脳は,西バルカン地域の欧州統合支援のため協力していくことで一致しました。