世界貿易機関(WTO)

WTO非公式閣僚会合(ノルウェー・オスロ)

平成28年10月25日

 10月21-22日,ノルウェー・オスロにおいて,ノルウェー政府主催のWTO非公式閣僚会合が開催されたところ,概要以下のとおり。我が国からは,薗浦外務副大臣,中川経産大臣政務官及び矢倉農水大臣政務官が出席した(なお,本会合に併せてTiSA(新サービス貿易協定)非公式閣僚会合,EGA(環境物品協定)非公式閣僚会合が開催された)。

1 出席者(25か国・地域から閣僚若しくは代理及びアゼベドWTO事務局長が出席)

 ノルウェー(議長:ブレンデ外務大臣),米国(フロマン通商代表),アルゼンチン,豪州,ベナン,ブラジル,カナダ,中国,コロンビア,EU,インド,インドネシア,ケニア,韓国,レソト,メキシコ,モロッコ,NZ,パキスタン,ロシア,ルワンダ,シンガポール,南アフリカ,スイスが出席。

2 議論の概要

  • (1)今後のWTO交渉のあり方につき,2017年12月に予定されている第11回WTO閣僚会議(MC11)とその後を見据えた議論が行われた。全体として少人数で親密な雰囲気の中前向きな論調が大勢を占めた。
  • (2)初日の,第一セッションでは,多角的貿易体制の保護とWTOの強化について,MC11に向けた政治的意思の確認及び保護主義が高まる中でWTOとして成果を得ることの必要性について議論が行われた。第二セッションでは,国際貿易を通じた経済成長の促進について,途上国への特別な配慮を含め,農業の国内補助金,漁業補助金,電子商取引,中小企業等といった課題をどのように進めていくべきか議論が行われた。
  • (3)二日目の,第三セッションでは,地域間貿易協定(RTA)について,RTAにおける経験はWTOにおける交渉にどのように活用できるのか,RTAではなくWTOを交渉の場とすべき課題は何か等について議論が行われた。第四セッションでは,MC11において考え得る成果の内容及び水準並びにMC11後のWTOのあり方等について議論が行われた。
  • (4)今般の会合を通じて,保護主義の圧力が高まる中,各国がMC11の成功に向けて,お互いの信頼醸成が大切である点,高すぎる野心を設定することによるリスクは避け,閣僚会合毎に成果を積み重ねることができるよう実現可能な分野について「漸進的な」成果を作るべく交渉を進めるべき点等については一定の合意が見られた。
  • (5)我が国からは,ポイント以下のとおり発言した。
    • 薗浦外務副大臣:現在一部に反貿易の主張が強まっている中,MC11においても着実な成果を挙げる必要がある。そのためには「大きな飛躍(major leaps)」を求めるのではなく,各国の事情にも配慮した「現実的で漸進的な(incremental)アプローチ」が必要。大切なことはドーハラウンドの残された課題であるか,新たな課題であるかにかかわらず,貿易を通じた成長の達成のために必要な課題について議論を深めていくこと。
    • 中川経産大臣政務官:EGA及びTiSAの年内妥結,デジタル貿易ルールの形成が重要。
    • 矢倉農水大臣政務官:MC10における農業の輸出補助金撤廃は大きな成果,今後,MC11に向けて農業の国内補助金を議論するのであれば各国の事情に配慮した対応が必要。
  • (6)また,今般の会合の機会を利用して,以下の出席閣僚等とそれぞれ短時間立ち話を実施した。 マルコーラ・アルゼンチン外務大臣,チオボー・豪州貿易観光投資大臣,コゼンデイ・ブラジル外務省経済金融担当次官補,王受文・中国商務部副部長,モハメド・ケニア外務長官,周享煥・韓国産業通商資源部長官,セティパ・レソト貿易産業大臣,ブレンデ・ノルウェー外務大臣,ボスクレセンスキー・ロシア経済発展省副次官,林勛強・シンガポール貿易産業大臣,フロマン・米国通商代表。

3 EGA(環境物品協定)非公式閣僚会合

  • (1)EGA閣僚会合参加メンバー:日本,米国,カナダ,豪州,NZ,EU,スイス,ノルウェー,シンガポール,韓国,中国及びWTO事務局長
  • (2)議長から直前にジュネーブで行われた交渉会合の報告を踏まえ現状認識を閣僚レベルで共有。G20サミットでコミットされた年内の交渉妥結を再確認するとともに,切迫感を持ちつつ,残された課題についての解決策を模索するために寿府の各メンバー国大使が一層関与する必要性についての認識が共有された。

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