自由貿易協定(FTA)/経済連携協定(EPA)
第4回RCEP首脳会議及びRCEP協定署名式の開催
令和2年11月15日

(写真提供:内閣広報室)

(写真提供:内閣広報室)
11月15日、菅総理大臣は、テレビ会議方式で開催された第4回RCEP首脳会議に出席し、続いて開催されたRCEP協定の署名式に出席したところ、概要は以下のとおりです。
1 RCEP首脳会議
- (1)冒頭、議長のフック・ベトナム首相から、RCEP首脳会議への各国首脳・担当閣僚の参加を歓迎する旨の発言がありました。
- (2)菅総理大臣からは、要旨以下のとおり発言しました。
- ア 議長国のフック首相のイニシアティブに感謝。
- イ 本日、ASEANのリーダーシップの下で約8年間にわたり各国が粘り強く行ってきた交渉が結実し、RCEP協定(PDF)
の署名を迎えるに至ったことを歓迎。
- ウ 我が国は、これまで一貫して、自由で公正な経済圏を広げ、多角的自由貿易体制を維持し、強化するために、率先して行動してきた。
- エ RCEP協定は、市場アクセスを改善するのみならず、知的財産や電子商取引等のルールを整備し、地域の貿易・投資の促進及びサプライチェーンの効率化を促すもの。
- オ コロナ禍によって世界経済が低迷し、内向き志向も見られる中にあっても、自由貿易を推進していくことがより一層重要。
- カ 本日、RCEP協定にインドが署名しないことは残念だが、インドは、地域の経済枠組みにとって不可欠なプレイヤーであり、我が国は、インドのこの協定への将来の復帰に向けて、引き続き主導的な役割を果たす決意。
- (3)その他の出席者からは、要旨以下のとおり発言がありました。
- ア 8年の交渉の末に署名にこぎつけた歴史的な日。経済発展段階の相違を乗り越えて協力することができた。
- イ コロナ禍の影響もあり、保護主義が高まる中、RCEP協定の署名は、多角的貿易体制へのコミットの表れであり、今後の経済回復の起爆剤になることを期待する。
- ウ RCEP協定の出来るだけ早い発効を期待。RCEP協定を適切に執行し、十分に活用していくことが重要である。
- エ 本日の署名式にインドが参加できないことは残念だが、ドアはインドに開かれている。
- (4)会議後、「共同首脳声明(PDF)
」が発出された他、11月11日のRCEP閣僚会合で採択された「インドのRCEPへの参加に係る閣僚宣言(PDF)
」が公表されました。
2 RCEP協定の署名式
我が国からは、菅総理大臣立ち会いの下、梶山経済産業大臣が他の14か国の代表とともに協定に署名しました(茂木外務大臣は別途署名を済ませており、日本については、両大臣の連署)。
[参考1]RCEP協定署名国
ASEAN10か国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)、オーストラリア、中国、日本、韓国、ニュージーランド
[参考2]各国の首脳会議出席者(発言順)
- ベトナム:グエン・スアン・フック首相
- インドネシア:ジョコ・ウィドド大統領
- ニュージーランド:ジャシンダ・アーダーン首相
- 日本:菅義偉内閣総理大臣
- ブルネイ:ハサナル・ボルキア国王
- 中国:李克強国務院総理
- タイ:プラユット・ジャンオーチャー首相
- シンガポール:リー・シェンロン首相
- 韓国:文在寅大統領
- マレーシア:ムヒディン・ヤシン首相
- ラオス:トンルン・シースリット首相
- オーストラリア:スコット・モリソン首相
- ミャンマー:アウン・サン・スー・チー国家最高顧問
- カンボジア:オーン・カンボジア副首相兼経済財政大臣
- フィリピン:ラモン・ロペス貿易産業大臣