原子力の平和的利用
第4回米国核セキュリティ・サミット
核セキュリティ協力に関する日米共同声明(骨子)
平成28年4月1日
FCAからの機微な核燃料の撤去完了
- 日米両国は,日本の高速炉臨界実験装置(FCA)から全ての高濃縮ウラン(HEU)燃料及び分離プルトニウム燃料の撤去を,大幅に予定を前倒しして完了したことを表明。
- この取組は,2014年のハーグでの前回サミットにおいて表明され,2015年4月の安倍総理のワシントン訪問の際に改めて表明されたコミットメントの達成を示すもの。
- 米国は,HEUを低濃縮ウラン(LEU)化し,プルトニウムを最終処分に向け、より機微でない形態に転換する。
- 日米両国は,京都大学臨界集合体実験装置(KUCA)の全てのHEU燃料を米国に撤去するために協働することにより,世界規模でのHEUの保有量の最小化の取組に貢献することを表明。
- この撤去は,KUCAをHEU燃料からLEU燃料を利用する原子炉に転換することで可能となるもの。
- 日米核セキュリティ作業グループ(NSWG)の下で,機微な核物質量の削減,核鑑識能力の向上を含む核セキュリティ強化のための活動を実施。また,規制管理外で発見された核物質や放射性物質に対する統合的な国家の対応に関する枠組みについてのベスト・プラクティスを共有。
- NSWGは,核セキュリティに関する訓練,核物質の物理的防護,保障措置や輸送セキュリティを含む様々な課題について二国間の協力を更に推進。
- 米国は,日本原子力研究開発機構の核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)が担っている,他国,特にアジア諸国の人材の能力構築における不可欠な役割を賞賛し,ISCNが,この地域における核セキュリティ強化のための主導的な拠点としての役割を果たし続けることを期待。
- 日米両国は,早期の合意成立を図るべく,核セキュリティ分野の秘密情報の共有を可能とする枠組みに関する交渉を開始。
- 日米両国は,NSWGの活動を継続。