核軍縮・不拡散

ワッセナー・アレンジメント第23回総会

平成29年12月15日

 平成29 年12月6日及び7 日,ウィーンにおいてワッセナー・アレンジメント(WA)(注1)の第23回総会が開催されたところ,同総会の後に発出された議長声明の主要点は以下のとおり。

1 冒頭

 2017年,WAは,通常兵器及び関連汎用品・技術の移転に係る透明性とより大きな責任を促進することにより,国際及び地域の安全と安定に貢献する努力を継続した。WA参加国は,望ましくない輸出の探知及び拒否が確実になされるよう引き続き協力した。

2 2017年の取組

(1)WAを通じた輸出管理の重要性の確認

 WA参加国は,国際の平和と安定を確保する重要なツールとして,強固な輸出管理に対する力強い支持を再確認すると共に,そのために,WAが引き続き重要性を有すること及びWA設立時の原則を遵守することの重要性を確認した。

(2)地域情勢等に係る情報交換の実施

 WA参加国は,武器及び関連汎用品の移転に係る情報交換,並びに紛争地域を含む特定の懸念される地域への不法な武器の流入に関連したリスク評価を引き続き実施した。

(3)テロとの闘いのための輸出管理の強化等

 WA参加国は,グローバルなテロとの闘いの一環として,輸出管理をさらに強化すること,テロリストによる武器取引並びに通常兵器及び関連汎用品・技術の入手を防止するために協力を深化させることの重要性を強調した。

(4)小型武器の拡散

 WA参加国は,小型武器の拡散リスクに特段の注意を払った。

(5)規制リストの改正等

 WA参加国は,軍用爆発物及び特定の電子部品を含む多数の分野の新たな輸出管理品目を採択した。また,既存の管理品目については,宇宙船用地上局,潜水艦用ディーゼルエンジン,侵入ソフトウェアに関する技術,ガスタービンエンジンの試験用ソフトウェア,ADコンバータ,不揮発性メモリ及び情報セキュリティに関して規制が明確化された。機械式高速度カメラやデジタルコンピュータなど一部の規制品目は,民生市場における製品の性能の急速な進歩を考慮して,削除もしくは性能閾値が緩和された。
 WA参加国は,WA規制リストの継続的な妥当性を確保するため,包括的かつ体系的な見直しを継続することに合意した。

(6)新たな提案の検討及び既存ガイドラインの見直し

 WA参加国は,新たなベストプラクティスに関する提案を検討すると共に,2018年に定期的な見直しの対象とする既存のガイドラインを特定した。

(7)国内における輸出管理の実施の強化に向けた議論

 WA参加国は,審査及び執行に関する経験を共有すると共に,武器貿易のリスク評価,効果的なエンドユース及びエンドユーザー確認,再輸出,無形技術移転の規制及びキャッチオール規制といった国内的な輸出管理の実施を強化する方策について議論した。

(8)アウトリーチ

 WA参加国は,非参加国に対する総会後のブリーフィング及び技術的事項に係るブリーフィング並びに関心国との二国間対話を含む,主要なアウトリーチの目的と活動について再検討した。また,WA参加国は,産業界・学界の関与及び輸出管理内部規定に係る情報交換を継続した。

(9)原子力供給国グループ(NSG)及びミサイル技術管理レジーム(MTCR)との連携

 WA参加国は,NSG及びMTCRとの間で規制品目リストに関する非公式の連携を継続した。

3 結び

(1)武器貿易条約(ATT)との協力の継続

 ATTとWAの目的の整合性に鑑み,WA事務局は,2018年も,WAの目的に沿った形で,国際的な協力にWAが貢献するための機会を引き続き模索する。

(2)インドによる新規参加

 WA参加国は,今後とも現行の新規参加基準を適用することを確認しつつ,多数の新規参加申請に係る進展を検討した結果,インドを42か国目のWA参加国として承認することにつき合意した。

(3)次回総会の予定等

 次回のWA総会は,2018年12月にウィーンで開催される。英国が来年の総会議長を務めることとなり,レイ・ターナー大使を議長に任命した。また,スロバキアが一般作業部会,ルクセンブルクが専門家会合,英国が審査官・執行官会合の各議長国を努める。

(4)主要関連文書

 規制リストやベストプラクティス・ガイドラインを含むWAの主な文書は,WAのウェブサイト別ウィンドウで開くに掲載されている。

(注1)WAは,通常兵器及び関連汎用品・技術の過度の蓄積を防止することによって,地域及び国際社会の安全と安定に寄与することを目的とする国際的な輸出管理レジーム。

(注2)同総会にて発出された対外発表は,WAのウェブサイト(PDF)別ウィンドウで開くに掲載されている。



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