科学技術
第3回日EU科学技術協力合同委員会
平成27年5月18日


平成27年5月18日、ブリュッセルにて、桂誠外務省科学技術協力担当大使とロバート=ヤン・スミッツ欧州委員会研究イノベーション総局長を共同議長として、平成23年3月29日に発効した日EU科学技術協力協定に基づき、第3回日EU科学技術協力合同委員会が開催された。
合同委員会は、日本と欧州委員会の双方より多くの省庁や機関からの参加を得て開催された。
会合の冒頭において、両共同議長は、双方の研究の卓越性を促進し、双方の産業界の競争力を向上し、共通のグローバルな社会的課題に効果的に対処するために、科学技術分野における日EU関係が戦略的に重要であることを確認した。
はじめに、双方は、主要な相互関心分野である情報通信技術(ICT)、航空、及び希少原料を含む材料科学に関し、平成25年に東京で開催された第2回合同委員会以降の成果を確認し、続いて、健康・医療研究、環境、エネルギー、高エネルギー物理学等の、今後の協力の潜在的な可能性を有するいくつかの重要分野に関し、協力活動の進捗状況を発表した。
次に、双方は、オープン・サイエンス等の政策対話、科学技術振興機構(JST)による研究イノベーションプロジェクトの共同ファンディングのためのスキームの確立、日本学術振興会(JSPS)と欧州委員会の間の新たな実施取決めをはじめとする研究者交流の促進などの双方の協力の枠組の改善方策について議論を行った。
双方はまた、日本におけるホライズン2020ナショナル・コンタクト・ポイント、JEUPISTEプロジェクト、市民参加を促すためのアウトリーチ活動等の支援活動に関する意見交換を行った。
最後に、合同委員会は、日本国政府と欧州委員会との間の研究・イノベーションにおける新たな戦略的パートナーシップに関する共同ビジョンを採択した。
両共同議長は、この共同ビジョンは平成27年5月29日に開催される第23回日EU定期首脳協議に貢献することを確認し、次回合同委員会の日程については外交ルートを通じ調整していくことを確認した。