中南米

令和3年9月29日

1 概要

  • (1)全ての中南米諸国(ラテンアメリカ・カリブ諸国)33カ国が参加し、2011年12月に発足した組織。将来的な中南米統合を長期的な目標に掲げている。
  • (2)1980年代からの中南米諸国の協議組織であった「リオ・グループ」(RG)がその前進。中南米の問題は中南米で解決するという観点から、米州機構(OAS)と異なり米国やカナダはメンバーではない。
  • (3)2020年及び2021年の議長国はメキシコ。

2 経緯

  • (1)中米紛争を中南米域内諸国で解決するためメキシコ、コロンビア、パナマ、ベネズエラによって1983年に「コンタドーラ・グループ」が形成され、また同グループを支援するため1985年にはブラジル、アルゼンチン、ペルー、ウルグアイによって「コンタドーラ支援グループ」が形成された。
  • (2)中米和平合意成立後の1990年代には上記の国々を中核に他の中南米諸国も参加して、名称も「リオ・グループ」(RG)と改称され、中南米諸国の協議組織として活発に活動してきた。2000年代に入り、更にカリブ諸国も加盟し始め、2010年までにリオ・グループはキューバも含み全ての中南米諸国を包含するに至った。この間、1987年の第1回首脳会合から2010年までに21回の首脳会合、2回の特別首脳会合が開催された。
  • (3)2008年12月、ブラジルのサルバドールにほぼ全ての中南米諸国首脳が集まり、RG特別首脳会合を開催し、同時に第1回ラテンアメリカ・カリブ首脳会合(CALC)が開催された。この時の「サルバドール宣言」において、「米国から自立した地域統合を目指す」として、CELACの設立意図表明が行われ、2010年2月に開催された第2回CALCでもこの方針が確認された。
  • (4)2011年12月、ベネズエラのカラカスにおいて第3回CELACが開催され、正式にCELACが発足した。

3 組織

  • (1)「設立条約」のような法的文書はなく、首脳が署名した「カラカス宣言」、「カラカス行動計画」が根拠となっており、条約に基づいた機構ではなく緩やかな繋がりの組織となっている。
  • (2)最高意思決定機関は首脳会合であるが、前・現・次期議長国及びカリコム議長国で構成される「カルテット」が対外的にCELACを代表する。
  • (3)年1から2回開催される閣僚会合、各国から1名が任命され、閣僚会合の前に開催される調整国会合などがある。

4 加盟国一覧

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