外務副大臣・外務大臣政務官

平成25年6月22日
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1 6月19日から22日まで,松山政司外務副大臣は,サンクトペテルブルク国際経済フォーラム出席及びロシア政府関係者との意見交換等のため,ロシアのサンクトペテルブルクを訪問しました。

2 松山副大臣は,モルグロフ露外務次官(Igor Morgulov, Deputy Minister for Foreign Affairs) と会談し(20日),4月の安倍晋三内閣総理大臣の訪露及び6月17日のG8サミットの際の日露首脳会談のフォローアップとして,今後の日露関係の進め方等について幅広く議論しました。(概要)

3 また,松山副大臣は,サンクトペテルブルク国際経済フォーラムにあわせて行われたグローバルエネルギー賞授賞式典に出席し(21日),吉野彰旭化成フェローの同賞受賞に際し,安倍総理の祝辞を披露しました。(祝辞)
 なお,これに先立ち,松山副大臣は,吉野氏及び同じく同賞の受賞者であるフォルトフ露科学アカデミー総裁(FORTOV, Vladimir Yevgenyevic, President of the Russian Academy of Sciences)並びに2007年ノーベル平和賞受賞者でもあるアラム・グローバルエネルギー賞授与国際委員会議長(Rodney John Allam,Chairman of the International Award Committee)らを招いた夕食会を主催し(19日),科学技術分野における日露協力の将来などにつき幅広く意見交換を行いました。

4 加えて,松山副大臣は,サンクトペテルブルク国際経済フォーラムの機会に,日本からも多くの企業関係者が訪露し,ロシア企業等との間で協力案件の合意がなされる中,以下の2件の署名式に出席しました(20日及び21日)。
  ・マガダン州における水素プラント施設建設・日本への輸送プロジェクト
  ・ヴォログダ州における肥料プラント建設プロジェクト
 また,プーチン大統領が基調講演を行った同フォーラムの全体会合に参加しました(21日)。
 (本年で17回目のフォーラム。日本から政府の現職政務レベルが参加するのは今回が初。)

5 総理訪露による日露関係の肯定的な流れを確固たるものにするためには,政治対話をテンポよく行うことが重要であり,その意味で,松山副大臣とモルグロフ次官との会談は,総理訪露後の初めての政府ハイレベルでの協議として,今後の日露関係に弾みをつける機会となりました。また,グローバルエネルギー賞授賞式,サンクトペテルブルク国際経済フォーラム及び個別の協力案件の署名式への参加を通じ,様々な分野での日露協力の進捗を確認し,両国関係を全体として高めていくことの重要性を広く発信する機会となりました。

(参考1)サンクトペテルブルク国際経済フォーラム
 ロシア政府が主催する,ビジネス,経済分野を中心とする国際会議。例年ロシアの大統領も出席。

(参考2)グローバルエネルギー賞
 2002年にロシアで創設された,エネルギー科学の分野での優れた業績と革新的な技術に対して与えられる賞。吉野彰旭化成フェローは,パソコンやハイブリッド車などに使われる「リチウムイオン電池」の研究開発に関する業績が称えられ,同賞を受賞することとなった。日本人としては2006年以来二人目の受賞。本年は吉野氏及びフォルトフ露科学アカデミー総裁の二名が受賞。

(参考3)マガダン州における水素プラント施設建設・日本への輸送プロジェクト
 川崎重工と露RAOエネルギー・システム・ヴォストーク社との間の協力案件
 マガダン州の余剰電力を用いて水素を生産し,生産された水素を水素ステーション整備等で需要の高まる日本へ輸送するプロジェクト。

(参考4)ヴォログダ州における肥料プラント建設プロジェクト
 三菱重工,双日と,露フォスアグロ社との間の協力案件
 ヴォログダ州にアンモニア製造設備を建設。製造したアンモニアは,需要が拡大する肥料に使用。

(参考5)松山副大臣訪露日程
 19日 日本発
 19日 サンクトペテルブルク着
     グローバルエネルギー賞受賞者との夕食会
 20日 モルグロフ露外務次官との会談
     協力案件署名式出席
 21日 グローバルエネルギー賞授賞式
     サンクトペテルブルク国際経済フォーラム全体会合
     協力案件署名式出席
     サンクトペテルブルク発
 22日 日本着

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