アフリカ開発会議(TICAD)

アフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合
(結果概要)

平成30年10月7日

英語版 (English)

 10月6,7日,東京にて,アフリカ開発会議(TICAD)閣僚会合が開催されたところ,概要は以下のとおり。日本からは河野太郎外務大臣,佐藤正久外務副大臣,山田賢司外務大臣政務官及び辻清人外務大臣政務官が出席。河野外務大臣は,共催者(国連,国連開発計画(UNDP),世界銀行,アフリカ連合委員会(AUC))の代表とともに共同議長を務めた。

1 出席者・日程

(1)出席者

 アフリカ52か国(首席代表:副首相・外相24名,他の閣僚・閣僚級16名),開発パートナー諸国及びアジア諸国,国際機関及び地域機関,市民社会の代表,民間企業等延べ約2,100名(会場内のサイドイベントを含む)が参加した。

(2)日程

10月6日(土曜日)

  • 開会セッション
  • 全体会合1(TICAD VI以降の開発動向と課題)
  • 全体会合2(包摂的な成長に向けた経済構造転換)

10月7日(日曜日)

  • 全体会合3(人間の安全保障のための健康で持続可能で安定した社会)
  • 全体会合4(アフリカ域内及び域外との連結性の強化)
  • 閉会セッション
  • 共同記者会見・TICAD7ロゴ発表

2 会議の概要

(1)開会セッション

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 河野外務大臣から,近代日本の発展の経験を生かし,人材育成を重視した対アフリカ支援の一層の強化をしていく決意を述べた。東アフリカにおける平和への前向きな動きや,アフリカ大陸自由貿易地域設立協定(AfCFTA)等,アフリカ自身の取組について,アフリカの問題にアフリカの解決策を追求する努力を評価した。
 また,引き続き官民連携による人材育成と技術移転を重視する考えを表明し,日本の対アフリカ直接投資の増加や,第1回日アフリカ官民経済フォーラムの開催,アフリカ貿易・投資促進官民合同ミッションの派遣,本会議のサイドイベント等,民間投資促進の取組について紹介した。加えて,国際的な援助は,透明性,開放性,ライフ・サイクル・コスト及び被援助国の債務持続性を考慮した経済効率性といった国際的スタンダードに従うべきであると述べ,この考えの下,日本は「質の高いインフラ」に基づく連結性強化や「アジェンダ2063」に示されたアフリカの経済構造転換を支援している旨述べるとともに,自由貿易の重要性を指摘した。
 また,日本はアジアとアフリカをつなぐ自由で開かれたインド太平洋を推進している旨述べ,法の支配に基づく自由で開かれた海洋秩序及び航行の自由を確保する必要性を訴えた。
 最後に,河野大臣は,安保理改革や北朝鮮問題といった国際的な問題に関するアフリカ諸国の協力について謝意を表した。

(2)全体会合1(TICAD VI 以降の開発動向と課題)

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 河野大臣から,TICADで日本が表明した取組に対する進捗について説明した。ここでは,TICAD Vにおいて表明した最大約320億ドルの官民による支援については,2017年末時点で目標を達成し,また,TICAD VIにおいて表明した官民総額300億ドル規模の『未来への投資』については,2018年9月時点で約160億ドルを達成している旨説明。ODAが着実に進捗している一方,2016年の民間投資が減少し,一部の円借款案件やその他の公的資金がここ数年の間に,対象国の債務問題により滞っていることなどを説明した。
 また,投資協定の締結,腐敗対策をはじめとする効率的な行政サービス等ビジネス環境整備の必要性に言及し,アフリカ大陸自由貿易地域設立協定(AfCFTA)の署名等貿易投資促進のアフリカの取組を歓迎した。更に,債務持続性については,債権国・債務国の双方による返済可能性,透明性,財政健全性の確保の重要性を指摘した。

(3)全体会合2(包摂的な成長に向けた経済の構造転換)

 山田賢司外務大臣政務官から,日本の経験を活かした民間セクター開発として,零細・中小企業(MSMEs)振興や「カイゼン」,ABEイニシアティブによる産業人材育成について言及した。また,日本企業による外国直接投資(FDI)促進のため,連結性強化につながる質の高いインフラ投資の推進,TICADプロセスへの民間の参加,本年5月の日アフリカ官民経済フォーラム開催,二国間投資協定について述べた。また,債権国と債務国双方に,透明で持続可能な融資と,健全な財政管理と債務持続性,グッドガバナンスが求められると述べた。
 農業生産性向上については,「アフリカ稲作振興のための共同体」(CARD)や,「市場志向型農業振興」(SHEP)に言及し,科学技術イノベーション(STI)にも触れた。
 ブルーエコノミー,海洋安全保障についても触れ,国連海洋法条約(UNCLOS)に反映された国際法の原則に基づく海上安全保障と法に基づく海洋秩序の重要性を強調し,航行の自由や領空通過の自由が尊重される,自由で開かれた海洋は, 世界全体を益する旨述べた。

(4)全体会合3(人間の安全保障のための健康で,持続可能で安定した社会)

 山田大臣政務官から,人間の安全保障の実現に向け持続可能で包摂的な開発を達成するための取組として,我が国が経験・知見を有するユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の推進及び自然災害への対応強化や防災,気候変動分野での貢献を紹介すると共に,都市環境整備,教育職業訓練を通じた若者と女性のエンパワーメントの重要性を訴えた。また,アフリカの平和と安定に向けて,紛争予防やアフリカ自身による課題解決の重要性を共有した。

(5)全体会合4(アフリカ域内及び域外との連結性の強化)

 山田大臣政務官から,連結性の強化がアフリカの発展を促すとして,物理的・制度的・人的連結性の向上を支援していることを紹介。それぞれの分野における具体的取組みの例として,自由で開かれたインド太平洋の実現に向けたものを含む質の高いインフラ投資による回廊開発,税関手続簡素化,人材育成を挙げた。

(6)閉会セッション

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 河野大臣から,各全体会合での議論を総括すると共に,来年のTICAD7に向けて関係者が協働していくことを確認し,TICAD7で各国首脳とお目にかかれることを楽しみにしている旨述べた。

(7)共同記者会見・TICAD7ロゴ発表

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 河野大臣及びンドゥフンギレヘAU代表(議長国の外務・協力・東アフリカ共同体(EAC)担当相)から,閣僚会合の議論の概要・総括を説明した。引き続き,共催者立ち会いの下,河野大臣及び林横浜市長によりTICAD7のロゴが発表された。

(8)報告書・共同議長サマリー

 閣僚会合への報告として,「TICAD報告書2018-進捗と課題-」を公表すると共に,各全体会合での議論の概要が共同議長サマリーとして公表された。

3 個別会談・サイドイベント等

(1)河野外務大臣,佐藤外務副大臣,山田外務大臣政務官及び辻外務大臣政務官による各国出席者との会談

 河野外務大臣は,25名のアフリカの副首相・外相等との間で個別に会談を行った。また,佐藤外務副大臣,山田外務大臣政務官及び辻外務大臣政務官もアフリカ諸国の首席代表との間で個別に会談を行った。

(2)西村康稔官房副長官主催朝食会

 6日,西村康稔官房副長官は,TICAD閣僚会合の機会に朝食会を主催し,サイドイベントで登壇した日本の大手企業6社と日本企業の関心の高い8か国のアフリカ閣僚を招いて朝食会を行い,意見交換を行った。出席者からは,TICAD7に向け,日アフリカの民間セクターが官を交えて商慣習・制度等について意見交換する場を設定すべき等の発言があった。

(3)サイドイベント

今次TICAD閣僚会合の機会に開催された主なサイドイベントは以下のとおり。

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    佐藤外務副大臣の「アフリカにおけるビジネス機会」出席
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    辻外務大臣政務官の「日本の中小企業の可能性」 出席

(4)名誉大使の発表

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 6日,河野大臣主催レセプションにおいて,歌手のMISIA氏がTICAD7の名誉大使として発表された。



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