アジア

（1）3外相は，防災，環境，青少年交流，経済の分野について，意見交換を行い，協力をさらに促進することで一致した。岸田大臣からは，防災は，日本の重要な政策課題であることを強調し，11月に開催する「世界津波の日高校生サミット」について紹介しつつ，日中韓防災担当閣僚級会合及び日中韓防災机上演習の取組を評価した。環境については，4月に静岡で開催した日中韓環境大臣会合に言及し，協力の拡大を確認した。青少年交流については，現在日本で開催中の日中韓ユース・サミットについて紹介し，若者の相互理解の促進の重要性を強調した。さらに，岸田大臣は，日中韓FTA及び東アジア地域包括的経済連携（RCEP）について協定の妥結を目指して交渉を更に推進していく意思を表明した。

（2）3外相は，アフリカ，テロ対策，中東情勢について，専門家間で意見交換を行うことは有意義であることを再確認した。岸田大臣は，初のアフリカ開催となるTICAD VIについて紹介した。また，テロの脅威が広まる中，3か国で具体的なテロ対策について議論することの重要性を指摘した。

　3外相は，24日朝の潜水艦発射弾道ミサイル（SLBM）と考えられる弾道ミサイルの発射を含め北朝鮮による相次ぐ挑発行動は，断じて容認できないとの点で一致し，日中韓で国連安保理を含む国際社会の取組を主導していくことを確認した。また，岸田大臣からは，拉致問題について，中韓両国の理解と協力を求めた。　

　3外相は，東アジアにおける多層的なフォーラムの下での協力関係を築いていくことが重要であることを確認した。また，ASEAN共同体の更なる統合に向けた努力を継続することで一致。さらに，来月中国で開催されるG20杭州サミットに向けた日中韓の連携を表明した。