岸田外務大臣
日米韓外相会合(概要)


10日,8時35分(現地時間)から約40分間,ASEAN関連外相会議に参加するためミャンマー・ネーピードーを訪問中の岸田文雄外務大臣は,尹炳世(ユン・ビョンセ)韓国外交部長官及びジョン・ケリー米国務長官との間で日米韓外相会合を実施したところ,概要以下のとおり。
(前回の日米韓外相会合は,昨年7月1日にブルネイにおいて実施。)
1 総論
冒頭,ケリー長官は,地域の良き同盟国である日韓両国の外相とお会いできて嬉しい,北朝鮮をめぐる安全保障の問題のみならず核拡散等のグローバルな問題についても議論したい旨述べた。尹炳世長官は,朝鮮半島情勢は北朝鮮の脅威により不確実かつ不安定になっており,今回,北朝鮮に関する戦略について議論することは時宜にかなっている旨発言した。岸田大臣は,国際情勢が厳しさを増す中で,日米韓三か国の外務大臣が,北朝鮮問題を始めとした地域及びグローバルな共通の課題について率直に意見交換することは極めて有意義である旨述べた。
三外相は,基本的価値と利益を共有する三か国が,地域及びグローバルな問題を始めとする幅広い分野で一層緊密に協力していくことの重要性を再確認した。
2 北朝鮮問題
三外相は,北朝鮮情勢について意見交換を行い,最近の弾道ミサイル発射を含む北朝鮮の度重なる挑発行動及び核・ミサイル開発の継続に対する憂慮を共有した。その上で,北朝鮮が安保理決議等を遵守し,非核化の実現に向けて具体的行動をとるよう三か国が一層緊密に連携していくことを確認した。
この関連で,三外相は,中国やロシア,更には国際社会の他の関係国と連携することの重要性についても一致した。
岸田大臣から,日朝関係の現状について説明し,今後も透明性を確保していく旨述べ,拉致問題についての米韓両国の一貫した理解と協力に対して謝意を表明した。