大韓民国
日韓首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
(写真提供:内閣広報室)
2日午前10時頃から約1時間45分,日中韓サミット出席のためソウルを訪問中の安倍総理大臣は,朴槿恵(パク・クネ)韓国大統領との間で日韓首脳会談を行ったところ,概要以下のとおり。なお,首脳会談においては,冒頭に約1時間程度の少人数会合が実施され,その後,約45分間の全体会合が行われた。
1 少人数会合
(1)両首脳に加え,日本側からは,岸田外務大臣,萩生田内閣官房副長官,谷内国家安全保障局長,韓国側からは,イ・ビョンギ大統領秘書室長,ユン・ビョンセ外交部長官,キム・ギュヒョン青瓦台外交安保首席秘書官が出席した。
(2)両首脳は,日韓間の諸懸案について率直に議論し,安倍総理からは諸懸案について日本の立場を述べ,韓国側の対応を求めた。
(3)慰安婦問題については,日韓関係の発展に影響を与えているとの認識を踏まえ,両国が未来志向の関係を築いていくため,将来の世代の障害にならないようにすることが重要であるとの認識を共有した。本件への対応について,局長協議等の場で既に粘り強く協議を行ってきているが,両首脳は,今後も協議を継続し,本年が日韓国交正常化50周年という節目の年であることを念頭に,できるだけ早期に妥結するため,協議を加速化するように指示することになった。
2 全体会合
(1)両首脳は,日韓間の意思疎通を図る努力により,両国関係が少しずつ前進していることを評価した。安全保障,人的交流,経済を始めとした様々な分野における日韓間の協力を強化していくことでも一致した。なお,南シナ海における現状について,安倍総理から提起した。
(2)北朝鮮問題について突っ込んだ議論を行い,両首脳は,北朝鮮の非核化に向けた行動を引き出すため,日韓及び日米韓の安全保障分野での緊密な連携を確認した。さらに,拉致問題を始めとする人道上の問題について,日韓間で協力していくことでも一致した。
(3)経済分野では,両国の経済関係の進化や日中韓FTA,RCEPの重要性,TPPの意義などについても議論された。