中華人民共和国
日中外相会談
平成30年10月26日
現地時間10月26日午後3時頃から約30分間,安倍総理の訪中に同行している河野太郎外務大臣は,中国の王毅(おうき)国務委員兼外交部長との間で,9月の国連総会に続き,今年5回目の日中外相会談を行ったところ,概要以下のとおり。
1 冒頭
(1)王毅国務委員兼外交部長から,今般の安倍総理一行の訪中を歓迎する,安倍総理の訪中は日中平和友好条約締結40周年という記念すべき節目にあたり行われ,日中関係にとって重要な契機となる,日中両国は,長期的かつ安定的な関係を維持し,互恵関係を実現し,地域と世界の平和と安定に貢献することが大事であり,引き続き外交当局間で意思疎通を重ねていきたい旨述べた。
(2)河野大臣から,安倍総理の訪中に対する中国側の歓待に深く感謝するとともに,日中平和友好条約締結40周年の節目の年に安倍総理の訪中が実現したことを嬉しく思う,日中関係改善の流れを持続させていくためにも,今回の安倍総理の訪中の成果を王毅国務委員兼外交部長と共にしっかりフォローアップしていきたい旨発言した。
2 日中関係
(1)双方は,今般署名に至った外交当局間の対話・交流強化に関する覚書が両国の肩を並べた協力の基盤となり,これによって両国の意思疎通が一層強化されることを歓迎した。
(2)双方は,日本産食品の輸入規制について,中国側から科学的な評価に基づき緩和することを積極的に考える旨の表明があったことを受け,引き続き意思疎通を継続していくことで一致した。
(3)双方は,東シナ海の安定の重要性で一致し,東シナ海を「平和・協力・友好の海」とするとの決意を改めて確認した。河野大臣から,尖閣諸島周辺海域の状況を取り上げつつ,日中中間線の日本側に設置された海洋ブイの撤去等を強く求めた。