岸田外務大臣

平成26年3月23日
岸田外務大臣のバングラデシュ訪問(1)
岸田外務大臣のバングラデシュ訪問(2)

 岸田外務大臣は、3月21日~23日にバングラデシュを訪問し,アリ・バングラデシュ外務大臣との会談及び昼食会,ハシナ首相への表敬を行ったところ,概要以下のとおり。

1.日バングラデシュ外相会談

(1)冒頭発言

 冒頭,アリ外相より、岸田大臣のバングラデシュ訪問を歓迎する、日本とバングラデシュは、伝統的に極めて良好な関係を有しており、特に、日本からの一貫した支援にバングラデシュの国民は深い感謝の念を有している旨の発言があった。
 これに対し、岸田大臣から、伝統的に良好な二国間関係を一層強化するため,日バングラデシュ間で包括的パートナーシップを構築していきたいと考えている旨述べた。

(2)二国間関係

(ア)岸田大臣より、バングラデシュにおける政治的安定のため,政治問題は暴力によらず民主的な形で解決されることが不可欠である旨,この観点から野党も参加する地方選挙が平和裏に行われていることを評価する旨述べた。
(イ)政治・安全保障について,岸田大臣より、安倍政権の積極的平和主義につき説明するとともに、PKO分野での協力を深めていきたい旨述べたのに対し,アリ外相から、国際の平和と安定のための日本は重要な貢献を行っていると認識する、バングラデシュとしては、PKOの分野について、更に日本と協力していきたい旨の発言があった。
(ウ)経済協力について,岸田大臣より,第35次円借款として,計5件,約1200億円規模の円借款供与を決定した旨伝達したのに対し,アリ外相より深甚なる謝意表明があった。
(エ)民間経済関係について,岸田大臣より,日本からの進出企業はこの7年で3倍に増加しているが,更なる民間経済関係発展のために安定的なエネルギー供給などのビジネス環境整備が必要である旨申し入れた。これに対しアリ外相より,日本企業のバングラデシュ進出を促進するために可能な支援をしていきたい旨の発言があった。
(オ)人的交流・学術交流に関し,岸田大臣は,これまでの両国間の人的・文化交流を歓迎し,これを更に強化していくため青少年招聘等を継続していく旨述べた。これに対しアリ外相から謝意表明があった。

(3)国際場裏における協力

 岸田大臣より,南シナ海を巡る問題に関して日本の立場を伝達したのに対し,アリ外相より,関連の国際法に基づき問題が平和的に解決されることが重要である旨の発言があった。また、気候変動や防災,安保理改革等の分野での協力を進めていくことにつき両外相で一致した。

2.ハシナ首相表敬

(1)岸田大臣より,独立記念日を祝する安倍総理からの親書を手交しつつ,ハシナ首相を訪日招待したい旨伝えた。これに対しハシナ首相より,岸田大臣のバングラデシュ訪問を歓迎する,安倍総理からの親書と訪日招待に感謝する旨の発言があった。

(2)岸田大臣より,日バングラデシュ間で包括的なパートナーシップを立ち上げたい旨伝達するとともに,日本として,合計約1200億円の円借款供与を新たに決定した旨述べた。更に岸田大臣より,貿易・投資など二国間の経済関係,また,PKOなど国連を通じた協力についても促進していきたい旨発言した。これに対しハシナ首相より,両国間で包括的パートナーシップを発展させていきたい,新規円借款の供与に感謝する,経済面の関係も発展させていきたい,訪日を楽しみにしている旨の発言があった。



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