アジア

平成30年2月13日

 2月7日から9日まで,薗浦健太郎内閣総理大臣補佐官は,ミャンマー連邦共和国及びラオス人民民主共和国を訪問したところ,概要は以下のとおりです。

1 ミャンマー

ミン・トゥ外務次官との会談
(写真提供:ミャンマー外務省)
ミン・トゥ外務次官との会談
(写真提供:ミャンマー外務省)

(1)8日,薗浦補佐官は,首都ネーピードーにおいて,防衛省・自衛隊がミャンマー国軍に対して実施する第3回人道支援・災害救援(HA/DR)セミナーの開講式に出席しました。続いて,タウン・トゥン連邦政府大臣兼国家安全保障顧問(H.E. Mr. Thaung Tun, Union Minister for the Office of the Union Government, National Security Advisor),ミン・トゥ外務次官(Mr. Myint Thu, Permanent Secretary of Ministry of Foreign Affairs),アウン・チョウ・ホー国防次官(Brigadier General Aung Kyaw Hoe, Permanent Secretary of Ministry of Defense)との間で,それぞれ会談を行いました。

(2)各会談では,薗浦補佐官から,日本がミャンマーの民主的な国造りを引き続き支援していくことを改めて伝えた上で,ラカイン州情勢,地域の連結性強化,防衛協力・交流,北朝鮮情勢を含む地域情勢等,幅広く意見交換を行いました。また,薗浦補佐官から「自由で開かれたインド太平洋戦略別ウィンドウで開く」を説明し,ミャンマー側から,重要な戦略であり支持したい旨の反応がありました。

(3)ラカイン州情勢については,薗浦補佐官から,(ア)法の支配に基づく治安回復,(イ)国連を含む人道支援及びメディアアクセスの拡大,(ウ)国際機関の支援を得た形での安全且つ自発的な避難民の帰還・再定住の着実な実施,(エ)ミャンマー政府による事実調査及び適切な措置の実施及び(オ)アナン勧告の実施を通じた根本問題への対応を改めて働きかけました。また,先月,河野太郎外務大臣が表明した新規支援のうち,国際機関を通じた住民の生計向上のための約2,000万ドルの支援の実施につき,今般国会の承認を得たことを,ミャンマー側に伝えました。これに対し,ミャンマー側からは,日本の支援に対する謝意が表明されるとともに,ミャンマーとしては避難民の受け入れ準備は整えており,引き続きバングラデシュとも協力しながら帰還を実現させたい旨の反応がありました。

2 ラオス

無償資金協力に関する交換公文の署名式に立ち会う
トンルン首相への表敬

(1)9日,薗浦補佐官は,アルンケオ・キティクン首相府付き大臣(H.E. Mr. Alounkeo Kittikhoun, Minister to the Government Office)と会談を行いました。会談後,両者は,我が方引原毅駐ラオス大使と先方カンパオ・ウーンタヴォン外務副大臣(H. E. Mrs. Khamphao Ernthavanh, Vice Minister of Foreign Affairs)との間で行われた無償資金協力「セタティラート病院及びチャンパサック県病院整備計画」に関する交換公文の署名式に立ち会いました。 その後,薗浦補佐官は,トンルン・シースリット首相(H.E. Dr. Thongloun Sisoulith, Prime Minister)及びチャンサモーン・チャンニャラート国防大臣(中将)(Lieutenant General Chansamone Chanyalath, Minister of National Defense)をそれぞれ表敬しました。

(2)各会談では,薗浦補佐官から,「自由で開かれたインド太平洋戦略」を説明し,またラオスの経済社会開発などの二国間関係につき意見交換を行いました。さらに,昨年7月の台風ソンカー等で発生した洪水被害に対応するため,ASEAN+3緊急米備蓄事務局を通じて,日本政府拠出の備蓄米225トンの放出を決定した旨伝えました。ラオス側からは,長年に亘る日本からの支援に対する謝意が表明された上で,ハイレベルの要人往来等を含む,両国の「戦略的パートナーシップ」を更に強化させていきたい等の反応がありました。

(3)その他,南シナ海や北朝鮮情勢を含む,地域情勢等について率直な意見交換を行いました。


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