岸田外務大臣

岸田外務大臣のカンボジア訪問(概要と評価)

平成26年7月1日

英語版 (English)

  • 日・カンボジア外相会談
  • フン・セン首相表敬
  • シハモニ国王拝謁
6月29日(日曜日)及び30日(月曜日),岸田文雄外務大臣は,カンボジアを公式訪問したところ,概要は以下のとおり。

1 日程の概要

6月29日(日曜日)
故高田晴行警視(国際連合カンボジア暫定統治機構(UNTAC)文民警察官)慰霊碑献花,在留邦人との懇談

6月30日(月曜日)
イオンモール・プノンペン開所式,日・カンボジア外相会談・共同記者発表,ハオ・ナムホン副首相兼外相主催昼食会,故中田厚仁氏(国際連合ボランティア)慰霊碑献花,フン・セン首相表敬,ODA交換公文(E/N)署名式,シハモニ国王拝謁

2 訪問の成果

  • 昨年の日カンボジア外交関係樹立60周年の機会に両国関係を「戦略的パートナーシップ」へ格上げ(2013年12月)。昨年の首脳往来に続き,外相の訪問を通じ,二国間の具体的協力を推進する機会となった。
  • フン・セン首相,ハオ・ナムホン副首相兼外相との会談においては,日本の「積極的平和主義」及びその立場から実施している取組に対する支持が改めて表明されるとともに,(1)選挙改革支援をはじめとする民主主義の定着に向けた協力,(2)2015年のASEAN共同体構築を見据えた経済外交の強化,(3)直行便就航に向けた環境整備(航空協定の実質合意),(4)ASEAN対日調整国であるカンボジアとの南シナ海情勢,北朝鮮問題を含む地域情勢に関する連携について,率直な意見交換を行い,各分野で協力を進めていくことで一致。
  • 日本による最大の投資案件(約250億円)であるイオンモール・プノンペン開所式に出席し,日本企業のカンボジア進出支援をアピール。フン・セン首相他ほぼ全ての閣僚が出席するなど,カンボジアからの高い期待が示された。

3 主要行事の概要

(1)日・カンボジア外相会談,ハオ・ナムホン副首相兼外相主催昼食会

ア 冒頭,ハオ・ナムホン副首相兼外相から,岸田大臣の訪問を歓迎する,これを機に日カンボジア間の「戦略的パートナーシップ」を一層強化したい旨述べた。岸田大臣から,今回の訪問を通じ,昨年両国首脳間で合意した「戦略的パートナーシップ」を推進したい,二国間関係のみならず,地域・国際場裡の課題についても連携を強化したい旨述べた。

イ 二国間関係
  • 岸田大臣から,改めて,国際社会の平和と安定にこれまで以上に貢献する日本の「積極的平和主義」及びその立場から実施している取組を説明し,ハオ・ナムホン副首相からは,「積極的平和主義」への支持が表明された。
  • 両外相は,本年後半に外務・防衛当局間(PM)協議第3回会合を初めて東京で開催することを確認した。
  • クメール・ルージュ裁判について,岸田大臣から同裁判の円滑な進展と成功裡の完結を重視しており,カンボジアの貢献を期待する旨述べ,ハオ・ナムホン副首相からは,過去の日本の貢献に謝意を表しつつ,裁判の進展に日本の支援は不可欠である旨述べた。
  • 両外相は,昨年12月に安倍総理とフン・セン首相間で交渉開始に一致した航空協定について実質合意に至ったことを歓迎した。
ウ 地域・国際場裡の協力
  • 両外相は,カンボジアがASEAN対日調整国であることを踏まえ,日ASEAN及び日メコンといった枠組みにおける協力を緊密に進めることで一致したほか,海洋に係る問題を含む地域・国際情勢についても意見交換を行った。この関連で,岸田大臣からASEANの一体となった対応や安倍総理がシャングリラ・ダイアローグで表明した海における「法の支配」の重要性,東アジア首脳会議(EAS)強化など日本の基本的考えを述べ,両外相は,国際法に則った平和的解決の重要性について一致し,8月のASEAN関連外相会議に向けた連携を確認した。
  • また,北朝鮮について,両外相は北朝鮮によるミサイル発射及び拉致問題等の解決に向け連携することで一致した。

(2)フン・セン首相への表敬

ア  冒頭,フン・セン首相から,同日朝に行われたイオンモール・プノンペン開所式に岸田大臣とともに出席できたことを歓迎するとともに,昨年「戦略的パートナーシップ」に格上げした二国間関係を更に発展させたい旨述べた。 これに対し,岸田大臣から,両国関係発展に向け引き続き連携していきたい旨述べた。

イ 二国間関係
  • フン・セン首相から,日本の和平以来の支援に謝意表明があり,安倍総理の「積極的平和主義」を支持する旨述べた。
  • 選挙改革支援に関し,岸田大臣から,5月に選挙改革支援調査団を派遣したところであり,与野党の政治折衝が円滑かつ速やかに進展し,与野党が合意する形で選挙改革に明確な方向性が与えられることが重要である旨述べた。これに対し,フン・セン首相から,昨年の総選挙以来の膠着状態にある政治情勢に関して,与野党協議の現状についての説明があった。
  • 経済関係に関し,フン・セン首相から日本企業支援措置に関して説明があり,日本側から継続的な協力を要請した。経済協力に関し,岸田大臣から,来年のASEAN共同体構築を念頭に,メコン連結性の鍵を握る南部経済回廊建設を引き続き支援する旨述べた。
ウ 地域・国際場裡の協力
  • 双方は,南シナ海情勢,北朝鮮情勢等の地域・国際情勢について意見交換を行い,フン・セン首相からは,拉致問題について従来から日本の立場を支持している旨の発言があった。

(3)シハモニ国王拝謁

岸田大臣から,今後もカンボジアの民主主義の発展や法の支配の強化を支援していく旨述べた。国王陛下から,これまでのカンボジアの国づくりに対する日本の支援に感謝を述べられた。
また,岸田大臣から,来年は故シハヌーク前国王が調印された日カンボジア友好条約から60周年にあたり,友好関係をさらに強化していきたい旨述べ,国王陛下からも賛同が示された。

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