報道発表
カザフスタン共和国に対する無償資金協力「経済社会開発計画」(核実験被害者支援:医療機材の供与)に関する書簡の署名・交換
令和7年8月25日


8月25日、カザフスタン共和国の首都アスタナにおいて、岩屋毅外務大臣とムラト・ヌルトレウ・カザフスタン共和国副首相兼外務大臣(H.E. Mr. Murat NURTLEU, Deputy Prime Minister - Minister of Foreign Affairs of the Republic of Kazakhstan)との間で、供与額10.87億円の無償資金協力「経済社会開発計画」(医療機材の供与)に関する書簡の署名・交換が行われました。
- カザフスタン東部の州都セメイ(旧セミパラチンスク)を擁するアバイ州では、旧ソ連時代に約40年間にわたり450回を超える原水爆核実験が行われました。今でも癌、白血病等の被爆の影響に苦しむ住民もおり、その被害者は150万人にのぼるとされています。こうした中、同州の医療機関に整備された医療機材は老朽化が進み、地域住民が適切な診療を受けることが困難な状況となっています。
- 我が国は、唯一の戦争被爆国としての知見と経験を踏まえ、核実験被害者に対する支援を積極的に行ってきました。本計画は、こうした取組の一環として、カザフスタン政府に対して医療機材(MRI、CTスキャナ等)を供与することにより、同国の医療サービスの質及び住民の医療アクセスへの改善を図り、もって社会の安定化を通じた同国の経済社会開発に寄与するものです。
(参考)カザフスタン共和国基礎データ
カザフスタン共和国は、面積272万4,900平方キロメートル(日本の7倍、世界第9位)。人口1,980万人(2024年:国連人口基金)人口1人当たり国民総所得(GNI)は12,150米ドル(2024年、世界銀行)。