報道発表
フィリピン残留日系人の訪日
令和7年7月25日
今般、外務省として、フィリピン残留日系人の方々の日本国籍取得に向けた取組を支援すべく、8月6日に1名のフィリピン在留日系人の訪日を実施します。これを皮切りに、今後随時、残留日系人の方々の訪日事業を実施する予定です。
今年4月、石破茂内閣総理大臣がフィリピン共和国を訪問した際に、フィリピン残留日系人の方々と面会し、一日も早く国籍取得が実現するよう、日本政府として取り組んでいきたい旨を伝えた経緯があります。フィリピン残留日系人の方々の切なる思いに応えることができるよう、外務省として引き続き可能な限り支援していきます。
(参考)フィリピン残留日系人について
- 第二次世界大戦前、多数の日本人男性が農産物(麻やココナッツ)栽培や商業活動のためフィリピンに移住した。こうした日本人は現地の方と結婚し子どもを持ったが、第二次大戦中に戦死したり、戦後本邦に引き揚げたりした結果、フィリピン人配偶者と子どもの多くが現地に取り残された。
- 戦後、フィリピンでは、激しい反日感情が巻き起こった。残留日系人は、危害を避けるため、日本人としてのアイデンテイティを封じ込め、ひっそりと生活することを余儀なくされた。日本人父親の存在を隠すため、多くは、日本人であることを示す書類を処分せざるを得なかった。
- その結果、当時、日本とフィリピンが共に父系血統主義を採っていたこともあり、残留日系人の多くが不自由な生活を余儀なくされた。
- 外務省は、1995年以降、現地日系人会の協力を得つつ、フィリピン在留日系人の方々の日本国籍取得を支援する事業を実施してきている。