報道発表

最近の南シナ海における緊張の高まりについて

令和6年6月18日
  1. 最近のフィリピン船舶の損傷及び乗組員の人的被害につながった危険な行動を含め、航行の自由を妨害し、地域の緊張を高める行為及びそれが繰り返されていることに対し、改めて深刻な懸念を表明します。
  2. 南シナ海をめぐる問題は、地域の平和と安定に直結する国際社会の正当な関心事項であり、我が国は、南シナ海における力による一方的な現状変更の試みや緊張を高めるいかなる行為にも強く反対します。2024年(令和6年)4月の日米比首脳による共同ビジョンステートメントで述べているとおり、我が国は、南シナ海における不法な海洋権益に関する主張を懸念するとともに、海上保安機関及び海上民兵船舶の危険で威圧的な使用に断固反対してきています。
  3. また、2023年(令和5年)11月に発出された日・フィリピン共同プレス・ステートメント及び2023年(令和5年)7月に比中仲裁判断発出から7年を迎えて発出された外務大臣談話でも述べられているとおり、一貫して比中仲裁判断に従い、南シナ海における紛争の平和的解決にコミットメントを示しているフィリピン政府の立場を高く評価しています。
  4. 仲裁判断は最終的であり、紛争当事国を法的に拘束するもので、我が国は、当事国がこの判断に従うことにより、南シナ海における紛争の平和的解決につながることを強く期待します。
  5. 我が国は、これまで一貫して海における「法の支配」の貫徹を支持してきており、今後とも「法の支配」に基づく自由で開かれた国際秩序を守るため、引き続き、ASEAN諸国や米国を始めとする国際社会と連携していきます。

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