報道発表

鷲尾英一郎外務副大臣のカナダ政府主催WTO少数国閣僚テレビ会合(オタワ・グループ会合)への参加

令和3年3月23日
カナダ政府主催WTO少数国閣僚テレビ会合(オタワ・グループ会合)の参加者
テレビ会合で発言する鷲尾外務副大臣
テレビ会合の様子

 3月22日、日本時間午後8時から約2時間、カナダ政府が主催するWTO少数国閣僚テレビ会合(「オタワ・グループ」会合:以下参考1)が行われたところ、概要は以下のとおりです。外務省からは、鷲尾英一郎外務副大臣、経済産業省から長坂康正経済産業副大臣が参加しました。

  1. 今回の会合では、年末に開催が予定される第12回WTO閣僚会議(MC12)に向けたWTO改革の優先分野、及びオタワ・グループとしての他のWTO加盟国への働きかけの進め方を議題として、参加閣僚及びオコンジョ=イウェアラWTO事務局長の間で活発な意見交換が行われました。
  2. 鷲尾副大臣からは、WTOが直面する課題解決の目標や道筋について、加盟国間で共通認識を確立し、MC12に向けて成果を達成する必要があると指摘し、以下の点を日本の優先事項として挙げました。
  • (1)新型コロナに対応する医療品の安定供給のため、「貿易と保健イニシアティブ」(参考2)を推進すること。
  • (2)日本が共同議長国を務める、電子商取引の国際ルール作りのための交渉を前進させること。
  • (3)紛争解決制度改革に向け、現実的な提案を探求していくこと。
  • (4)WTO協定における途上国に対する特別待遇は、真に必要とされる国に必要な範囲で認められるべきこと。
  1. また、オタワ・グループとして、WTO改革の優先事項を実現していく上では、米国を始めとする他の加盟国との連携が重要であることを強調しました。
  2. 参加閣僚は、MC12に向けたWTO改革の実現のために、引き続き緊密に連携していくことを確認しました。
  3. なお、今会合において、英国をオタワ・グループの正式なメンバーとすることが確認されました。
(参考1)オタワ・グループ
  • (1)カナダ政府の呼びかけで発足した、WTO改革に関する有志国グループ。2018年10月に第1回閣僚級会合がオタワで開催されて以降、不定期に閣僚級会合を開催。今回の会合で、英国の復帰が承認された。
  • (2)参加メンバー(アルファベット順)
     オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、EU、日本、ケニア、韓国、メキシコ、ニュージーランド、ノルウェー、シンガポール、スイス、英国、WTO事務局
(参考2)貿易と保健イニシアティブ

 新型コロナを受けて各国が医薬品や医療用品への貿易制限措置を導入したことを踏まえ、新型コロナ、そして将来起こり得るパンデミックに備えるべく、輸出規制等の措置の要件や関税等の将来的なルール作りを目標として、オタワ・グループが開始したイニシアティブ。


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