報道発表
日・ASEAN包括的経済連携協定第一改正議定書の効力発生のための通告
1 6月15日,我が国政府は,「包括的な経済上の連携に関する日本国及び東南アジア諸国連合構成国の間の協定を改正する第一議定書」(日・ASEAN包括的経済連携協定第一改正議定書)の効力発生に必要な我が国の国内手続が完了した旨をASEAN構成国政府に通告しました。
2 本改正議定書の発効には,我が国及び少なくとも1つのASEAN構成国の政府が,それぞれの国における国内手続が完了した旨の通告を行うことが必要とされています。すでにタイ,シンガポール,ラオス及びミャンマーが右通告を行っていることから,我が国による通告によって,本改正議定書の規定に従い,本年8月1日から,我が国と少なくともこれら4か国の間で本改正議定書が発効することになります。
3 本改正議定書は,2008年に発効した日・ASEAN包括的経済連携協定に,サービスの貿易,人の移動及び投資に関する規定を追加するものです。本改正議定書は,カンボジア,ラオス及びミャンマーとの関係で,サービスの貿易及び人の移動に係る初めての経済連携協定となるほか,これまでのASEAN各国との二国間EPA等にはない規定や自由化約束が含まれています。
4 本改正議定書の発効により,成長著しいASEANとの間で新たな貿易や投資が更に活発になり,日・ASEAN間の協力関係が強化されることが期待されます。
[参考1]ASEAN構成国
ブルネイ・ダルサラーム国,カンボジア王国,インドネシア共和国,ラオス人民民主共和国,マレーシア,
ミャンマー連邦共和国,フィリピン共和国,シンガポール共和国,タイ王国,ベトナム社会主義共和国
[参考2]
日・ASEAN包括的経済連携協定第一改正議定書は,2019年2月27日に我が国が署名し,同年3月から4月にかけてASEAN構成国が署名を行った。
本改正議定書第8条は,日本国政府及び少なくとも1つのASEAN構成国の政府が,効力発生に必要なそれぞれの国内手続が完了した旨を書面により通告した日の属する月の後二番目の月の初日に効力を生ずる旨規定している。
ASEAN構成国側では,これまでに,タイ(令和元年7月5日),シンガポール(同年8月30日),ラオス(令和2年4月2日)及びミャンマー(同年4月10日)が,それぞれの国における国内手続の完了を通告済みである。
なお,今後国内手続の完了について通告を行うASEAN構成国については,順次,その通告を行った日の属する月の後二番目の月の初日に効力を生ずる。