報道発表

インドの関税引上げ措置についてのWTO協定に基づく協議の要請

令和元年5月10日

1 本10日(現地時間同日),我が国はジュネーブにおいて,インドによる情報通信技術(ICT)製品を対象とした関税引上げ措置について,世界貿易機関(WTO)協定に基づく協議をインドに対して要請しました。

2 インドは,メイク・イン・インディア政策推進のため,関税引上げを実施しています。このうちICT製品に関してWTOでインドが約束している関税の上限を超える関税の引上げ措置については,我が国は,関税及び貿易に関する一般協定(GATT)に違反する可能性があると考えています。

3 我が国はインドに対し,これまで累次にわたり措置の撤回を求めてきましたが,問題を解決することができなかったため,今般,WTO協定に基づく協議要請を行いました。

4 具体的な協議日程については,今後インドとの間で調整していく予定です。

[参考1]協議要請の主な対象品目及び関税率

主な対象品目(インドのHS番号)課税率
(1)フィーチャーフォン(HS85171210)0%→20%に引上げ
(2)スマートフォン(HS85171290)0%→20%に引上げ
(3)携帯電話用基地局(HS85176100)0%→20%に引上げ
(4)デジタルマイクロ波通信装置(HS85176290)0%→20%に引上げ
(5)プリント回路基板アセンブリ(HS85177010)0%→10%に引上げ
(6)スマートフォン用LCDモジュール(HS85177090)0%→15%に引上げ

(注)いずれもインドのWTO譲許税率は0%となっている。

[参考2]WTO協定に基づく協議
 WTO協定は,問題となっている措置がWTO協定に違反するか否かをパネル(第一審)に付託するに先立ち,協議を行うよう義務付けており,合意による問題解決が奨励されている。


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