報道発表

核医学に関する国際医療研修の開催

平成29年12月1日

1 12月4日から8日まで,国際原子力機関(IAEA)は,国立大学大阪大学大学院吹田キャンパスにおいて,同大学院医学系研究科の協力の下,核医学に関する実技研修を実施します。

2 この研修には,IAEAの国際協力枠組みである原子力科学技術に関する研究,開発及び訓練のための地域協力協定(RCA)に加盟している国のうち,14か国から,約30名の核医学者が参加予定です。

3 この研修では, 核医学セラノスティクスを用いた神経内分泌腫瘍,前立腺がん,肝臓がん,小児腫瘍等の治療や陽電子放射断層撮影装置(PET)及び単一光子放射断層撮影装置(SPECT)を用いた認知症診断に関する研修が行われる予定です。

4 今回の研修を通じ,アジア・大洋州地域におけるがんや認知症の診断及び診療が更に強化されることが期待されます。

研修プログラム(英文)(PDF)別ウィンドウで開く

[参考1]原子力科学技術に関する研究,開発及び訓練のための地域協力協定(RCA)
 RCA(Regional Co-operative Agreement for Research, Development and Training Related to Nuclear Science and Technology「原子力科学技術に関する研究,開発及び訓練のための地域協力協定」)は,アジア・太平洋地域における医療,食糧・農業,環境,工業等の原子力の平和的利用分野における加盟国政府間又はIAEAの協力を促進・調整する枠組みであり,この枠組みの下,原子力の平和的利用に関する共同の研究,開発及び訓練を実施。現在,アジア・大洋州地域のIAEA加盟国のうち22か国が加盟。我が国の政府代表者は,当省軍縮不拡散・科学部国際原子力協力室長。

[参考2]セラノスティクス
 セラノスティクスは,治療(Therapeutics)と診断(Diagnostics)を組み合わせてできた語であり,がんを診断するために服用する放射性薬剤で治療も実施するという考え方やその手法。早期治療が可能になる,患者の身体的負担を減らせる,治療をしながら病気の進行状況を随時把握できるとされている。


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