報道発表
堀井巌外務大臣政務官のミャンマー訪問(結果)



9月21日から24日にかけて,堀井巌外務大臣政務官は,ミャンマー連邦共和国のラカイン州北部の情勢を受け,ミャンマー政府要人との意見交換等のため,同国を訪問したところ,概要は以下のとおりです。
1 ミャンマー政府要人との会談
(1)9月21日(現地時間同日),堀井巌政務官は,首都ネーピードーを訪問し,ミン・アウン・フライン国軍司令官(Senior General Min Aung Hlaing, Commander-in chief of the Defence Services),チョウ・ティン・スエ国家最高顧問府大臣(Mr. Kyaw Tint Swe, Union Minister for the Office of State Counsellor),ウィン・ミャ・エー社会福祉救済復興大臣兼ラカイン州勧告実施委員会委員長(Dr. Win Myat Aye, Union Minister for Social Welfare, Relief and Resettlement and Chairman of the Committee on Implementing Recommendations on Rakhine State)と会談しました。
(2)堀井巌政務官からは,冒頭,ミャンマーの国造りを全面的に支援していくとの日本の方針に変更はないとした上で,ラカイン州北部の情勢につき,本年8月25日に発生した治安部隊等に対する武装勢力による襲撃行為を強く非難すると同時に,現地の人権・人道状況,住民殺害の疑惑,約40万人が避難民として流出していることに対し,深刻な懸念を表明しました。また,法の支配に基づき,人権を完全に尊重した形で治安回復を行うとともに,全てのコミュニティに対する早期の人道支援アクセスを確保するよう働きかけました。日本政府は,ミャンマーにおいて,この度の衝突で影響を受けた人々に対し,100万ドルを上限とする緊急支援を実施する予定です。更に今後,ラカイン州助言委員会の平和と安定のための勧告の履行に係る,ミャンマー政府の取組を支援していく旨,ミャンマー側に伝達しました。
(3)これに対し,ミャンマー側からは,日本の支援への謝意が表明された上で,ミャンマー政府は,民主主義の確立,人権の尊重,平和と安定,法の支配の確保にコミットしており,全てのコミュニティに対する公平な人道支援の実施に努めている,治安部隊に対しては,法と規則に厳格に従い,過度な力の行使を抑制するよう指示している,ラカイン州助言委員会の勧告の履行に努め,特に迅速に効果の得られる事項を早期に特定し,優先的に実施していく,避難民の帰還・再定住については,バングラデシュ政府との合意に沿った形で進めていく等の反応がありました。
2 ラカイン州訪問
9月22日から23日(現地時間同日)にかけて,堀井巌政務官は,ラカイン州シットウェを訪問し,ラカイン州政府関係者,現地国際機関及び国連関係者との意見交換を行いました。また,シットウェ郊外において,避難民キャンプを視察しました。