外務報道官談話

平成29年8月29日

1 8月25日以降,ミャンマー・ラカイン州北部各地において発生している治安部隊等に対する襲撃行為は絶対に許されるものではなく,強く非難するとともに,犠牲者のご遺族に対し,心からの哀悼の意を表します。また,現地の治安回復,住民の保護及び人道支援アクセスの一刻も早い確保を強く期待します。

2 日本政府は,コフィ・アナン元国連事務総長率いるラカイン州助言委員会による最終報告書に示された,同州の平和と安定の実現のための勧告の履行に係る,ミャンマー政府の努力を支援していきます。

【参考】
 日本時間25日午前3時30分(現地時間同日午前1時)頃から,ラカイン州北部マウンドー,ブーディータウン地区内の30箇所以上の警察拠点が,武装勢力の襲撃を受け,28日までに,一般市民を含めて100名以上の死者が発生(ミャンマー政府発表)。アラカン・ロヒンジャ救世軍(ARSA)と名乗る組織が犯行声明を発表し,ミャンマー政府はARSAをテロ組織に指定すると共に,襲撃行為を強く非難した。ラカイン州北部各地で,武装勢力による攻撃は継続しており,警察,国軍との間で衝突が発生し,数千人の避難民が発生している。
 また,24日,コフィ・アナン元国連事務総長率いるラカイン州助言委員会は,同州の恒久的な平和と繁栄の実現のための包括的な勧告を含む最終報告書をミャンマー政府に提出。ミャンマー政府は,同報告書の提出を歓迎し,勧告内容の早期履行のため検討を進める旨発表。


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