報道発表

薗浦外務副大臣の第3回東アジア地域包括的経済連携閣僚中間会合への出席(結果)

平成29年5月23日

1 5月21日から22日まで(現地時間同日),薗浦健太郎外務副大臣は,ベトナムのハノイで開催された第3回東アジア地域包括的経済連携(RCEP)閣僚中間会合に出席したところ,概要以下のとおりです。

2 この会合には以下の16か国から閣僚若しくは代理,及びレー・ルオン・ミンASEAN事務総長(H.E. Mr. Le Luong Minh, Secretary-General of ASEAN) が出席しました。

フィリピン(議長:ラモン・ロペス貿易産業大臣(H.E. Ramon M. Lopez, Secretary of Trade and Industry, Republic of the Philippines)),日本,ブルネイ,カンボジア,インドネシア,ラオス,マレーシア,ミャンマー,シンガポール,タイ,ベトナム,オーストラリア,中国,インド,韓国,ニュージーランド。

3 議論の概要

(1)この会合では,参加国から,RCEPが商業的に意味のある協定となるよう,質の高い内容を目指すべきであるとしつつ,ASEAN創立50周年に当たる本年中の交渉妥結に向けて交渉を加速化させることが重要である旨の発言がありました。また,世界的に反グローバリズムや保護主義的な声が高まる中,RCEPの重要性がますます高まっており,交渉を更に進展させるため,共に努力していくことで一致しました。

(2)薗浦副大臣からは,我が国としては,自由貿易を力強く進めるために,様々な自由貿易協定の交渉を並行して主導的な役割を果たせるよう努めている,特に,今や世界の成長センターであるASEANを含むアジア太平洋地域において自由貿易体制を維持・促進することは,かつてなく重要である旨述べました。また,我が国としては,ASEANが主導するRCEPについて,交渉の中心にいるASEAN諸国と緊密に協力しつつ,市場アクセス,ルールの両面において質の高い協定が早期に妥結できるよう,精力的に交渉を進めていきたい旨述べました。

4 その他
 RCEP会合中に以下の各国要人と立ち話をしました。

  • エンガルティアスト・ルキタ・インドネシア商業大臣(H.E. Enggartiasto Lukita, Minister of Trade,the Republic of Indonesia)
  • スティーブン・チオボー・オーストラリア貿易観光投資大臣(The Hon. Steven Ciobo MP, Minister for Trade, Tourism and Investment,Australia)
  • トッド・マクレー・ニュージーランド貿易大臣(Hon. Todd McClay, Minister of Trade, New Zealand)
  • ニルマラ・シタラマン・インド商工大臣(H.E. Nirmala Sitharaman, Minister of State for Commerce and Industry (Independent Charge), India)
  • 李相珍(イ・サンジン)韓国産業通商資源部通商交渉室長

(参考)東アジア地域包括的経済連携(RCEP)

(1)東アジア地域包括的経済連携(Regional Comprehensive Economic Partnership)の略。ASEAN10か国+6か国(日本,中国,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,インドの「FTAパートナー諸国」)が交渉に参加する広域経済連携。

(2)2013年5月,ブルネイにおいて第1回交渉会合を開催して以来,6回の閣僚会合(2回の中間会合を含む)及び16回の交渉会合を開催したほか,2回の首脳声明文が発出されている。

(3)2015年8月の第3回閣僚会合(於:マレーシア)において物品市場アクセス交渉の方式(モダリティ)につき合意し,物品,サービス,投資の3分野で実質的な市場アクセス交渉が開始された。また,現在,知的財産や電子商取引など幅広い分野で交渉が行われている。


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