報道発表
ブータンに対する無償資金協力「第三次農村道路建設機材整備計画」に関する書簡の交換
1 本15日(現地時間同日),インドの首都ニューデリーにおいて,我が方平松賢司駐ブータン大使(インドにて兼轄)と先方ヴェツォプ・ナムギャル駐日大使(H.E. Mr. Vetsop Namgyel, Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the Kingdom of Bhutan to Japan)(インドにて兼轄)との間で,供与限度額9億6,600万円の無償資金協力「第三次農村道路建設機材整備計画」(the Project for Improvement of Machinery and Equipment for Construction of Rural Agricultural Road (Phase 3))に関する書簡の交換が行われました。
2 ブータンは国全体が険しい山岳地帯であり,農家一戸当たりの農業用地は極めて小規模で所得も低く,かつ生産効率も悪いため,穀物自給率は約66%に留まっています。食物自給率を改善し,農民の所得改善や生活環境向上を図るためには,農業の生産性向上とあわせて,農作業の効率化や農産物の流通,学校や病院等の公共サービスへのアクセスに必要な農村道路整備を行うことが不可欠です。そのため,ブータンは農道整備を国家5か年計画の重点分野の一つとしており,我が国は,2005年に無償資金協力「農村道路建設機材整備計画」を,2010年に無償資金協力「第二次農村道路建設機材整備計画」をそれぞれ供与し,同国内の農道整備を進めてきました。
3 今回の協力は,ブータン全土において,農村道路の建設及び既存の農村道路の維持管理に必要な建設機材を整備するものです。この協力により,農民の農作業の効率化や農産物の輸送・販売及び公共サービスへのアクセス改善を図り,もってブータンの持続可能な経済成長に寄与ことが期待されます。
(参考)ブータン王国基礎データ
ブータンは,面積約3.8万平方キロメートル(日本の約1割),人口:約73万3,000人(2013年,ブータン政府推計),1人当たり国民所得(GNI):2,390米ドル(2014年,世界銀行)。