報道発表
ミャンマーに対する無償資金協力に関する書簡の交換
本16日(現地時間同日),ミャンマーの首都ネーピードーにおいて,我が方樋口建史駐ミャンマー大使と先方レイ・レイ・テイン国家計画・経済開発副大臣(H.E. Ms. Lei Lei Thein, Deputy Minister, Ministry of National Planning and Economic Development)との間で,総額41億8,200万円を供与限度額とする無償資金協力3件に関する書簡の交換が行われました。
1 カチン州及びチン州道路建設機材整備計画(供与限度額:27億4,000万円)
この計画は,開発が遅れているカチン州及びチン州において,道路建設機材を供与することにより,道路整備の促進を図り,両州における社会経済の活性化及び住民生活の向上に寄与するものです。
2 第二次中央乾燥地村落給水計画(供与限度額:12億4,200万円)
この計画は,ミャンマーの中央に位置する乾燥地(マンダレー地域,マグウェイ地域及びザガイン地域)において,新たな水源開発に必要な深井戸建設に係る資機材等を供与することにより,通年利用可能な水の確保を図り,もって同地域住民の生活向上に寄与するものです。
なお,上記無償資金協力2件は,ミャンマーにおける洪水被害に対する復旧・復興にも活用されます。
3 経済社会開発計画(供与額:2億円)
ベンガル湾は東南アジア半島とインド亜大陸に挟まれた地政学的に重要な海域であり,同海域における海運の安全性向上は,ミャンマーや周辺国のみならず国際海運に大きく依存する我が国にとっても重要です。一方でミャンマーの海運における安全対策は不十分であり,本年3月に同国ラカイン州沖でのフェリー沈没事故のため64名の死者が生じるなど,政府系海運サービスの安全性向上は急務です。この協力は,海運サービスの安全性向上のために必要な機材(船舶用救命用具,通信機器等)を購入するための資金を供与するものです。
(参考1)ミャンマー連邦共和国基礎データ
ミャンマーは,面積約68万平方キロメートル(日本の約1.8倍),人口5,140万人(2014年政府発表),人口1人当たりの国民総所得(GNI)は868米ドル(2012/13年国際通貨基金(IMF)推定)
(参考2)ミャンマーにおける洪水被害概況等
(1)8月31日時点でのミャンマー政府の発表によると,主にエーヤワディ地域,ザガイン地域,マグウェイ地域,ラカイン州,チン州,マンダレー地域において,約160万名以上が被災,避難世帯38.7万世帯,122名が死亡。
(2)我が国は,ミャンマーの洪水被害に対して,国際機関を通じた協力(3億2,500万円相当)及び,JICAからの緊急物資供与(1,800万円相当)を実施したほか,今般の上記1及び2の無償資金協力を活用した,洪水被害の復旧・復興支援への貢献に加え,さらに,学校の再建,浄水車の供与等のミャンマーの要請を踏まえ,50億円を目処に必要な支援を迅速に進めていく旨発表。