報道発表
ブラジルの内外差別的な税制恩典制度についてのWTO協定に基づく協議の要請
平成27年7月2日
1 本2日(現地時間同日),我が国はジュネーブにおいて,ブラジルが導入している税制恩典措置について,世界貿易機関(WTO)協定に基づく協議をブラジルに対して要請しました。
2 ブラジルは,自動車分野及び情報通信分野において内外差別的な税制恩典措置を導入し,また,同国における輸出企業に対しても企業の輸出実績等を条件とした税制恩典措置を導入しています。我が国は,これまで累次にわたり改善を要求してきましたが,今般,問題の早期解決に向け,ブラジルに対してWTO協定に基づく協議要請を行いました。
3 具体的な協議日程については,今後ブラジルとの間で調整していく予定です。
(参考1)WTO協定に基づく協議
WTO協定は,問題となっている措置がWTO協定に違反するか否かをWTOパネル(第一審)に付託するに先立ち協議を行うよう義務付けており,合意による問題解決が奨励されている。
(参考2)ブラジルによる税制恩典措置
ブラジルは,一定の要件を満たす自動車メーカー等に対して,製造品に使用されたローカルコンテント比率に応じた減税を認める措置を実施。また,内外差別的な措置を情報通信分野においても実施するとともに,輸出企業に対しても一定の連邦税免除などの税制恩典措置を実施している。こうした措置がWTO協定上の義務に違反しているおそれがある。