報道発表

イラクに対する円借款「電力セクター復興計画(フェーズ2)」及び
「クルド地域下水処理施設建設計画(第一期)」に関する書簡の交換

平成27年5月25日

1 本25日(現地時間同日),イラク共和国の首都バグダッドにおいて,我が方長岡寛介在イラク共和国臨時代理大使と先方ズィーバーリー財務大臣(Mr. Hoshyar Mahmoud ZEBARI, Minister of Finance of the Republic of Iraq)との間で,総額881億8,800万円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。

2 対象案件の概要

(1)電力セクター復興計画(フェーズ2)(537億7,100万円)
 イラク中部及び南部において,400kVの変電所の建設及び送変電設備の復旧を行うことにより,同地域への安定的な電力供給を図り,もって民間投資の促進と雇用の創出に寄与するものです。

(2)クルド地域下水処理施設建設計画(第一期)(344億1,700万円)
 クルド地域エルビル市において,下水処理場の建設等,下水道システムを整備することにより,下水処理能力の向上を図り,もって衛生環境の改善に寄与するものです。

3 供与条件

(1)上記2(1)

(ア)金利年0.95%
(イ)償還期間20年(6年の据置期間を含む。)
(ウ)調達条件一般アンタイド

(2)上記2(2)

(ア)金利年0.10%
(イ)償還期間40年(10年の据置期間を含む。)
(ウ)調達条件日本タイド

(参考1)イラク共和国基礎データ
 イラクは,面積約43.74万平方キロメートル(日本の約1.2倍),人口約3,342万人(2013年,世界銀行)であり,人口1人当たりの国民総所得(GNI)は6,710ドル (2013年,世界銀行)。

(参考2)
 我が国は,2003年10月,50億ドルのイラク復興支援を表明し(無償資金協力15億ドル,円借款35億ドル),2012年5月の円借款の交換公文(E/N)の署名,この国際公約を達成した。


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