報道発表

セントルシアに対する無償資金協力に関する書簡の交換

平成27年5月21日

1 本21日(現地時間20日),セントルシアのロドニー・ベイで開催中のカリブ共同体(カリコム)外交・共同体関係理事国会議(外相会合)の機会に実施された日・セントルシア二国間会談の冒頭,中山泰秀外務副大臣立ち会いの下,我が方手塚義雅駐セントルシア大使(トリニダード・トバゴにて兼轄)と先方アルバ・バプティスト外務・国際貿易・民間航空大臣(Hon. Alva Baptiste, Minister for External Affairs, International Trade and Civil Aviation)との間で,我が国の中小企業製品を活用した供与額2億5,000万円の無償資金協力に関する書簡の交換が行われました。

2 セントルシアでは,外部経済の動向,気候変動・自然災害の影響を受けやすいという小島嶼開発途上国特有の脆弱性への対処が大きな課題となっています。特に,金融危機及び度重なるハリケーンや集中豪雨により同国の観光業・農業が打撃を受け,経済が低迷していることから,同国政府はインフラ整備に重点を置いた経済社会開発に取り組んでいます。
 我が国は,2014年7月に開催された日・カリコム首脳会合及び同年,11月に開催された第4回日・カリコム外相会合において,我が国の対カリコム政策の第一の柱として「小島嶼開発途上国特有の脆弱性克服を含む持続的発展に向けた協力」を掲げ,我が国の技術や知見を活かし,防災,環境・気候変動,エネルギー,廃棄物処理,水産等の分野においてカリコム諸国への支援を継続していくことなどを表明しています。

3 今回の協力は,このような対カリコム諸国支援の一環として行われるものであり,小島嶼開発途上国特有の脆弱性を抱え,持続的な経済社会開発に取り組むセントルシアに対し,人材育成やインフラ整備等に必要な資機材を購入するための資金を供与するものです。また,今回の協力は,セントルシアの要望や開発ニーズに基づく日本の中小企業の製品を供与することを通じ,同国の経済社会開発を支援するのみならず,それらの中小企業の製品に対する認知度の向上を図り,継続的な需要を創出し,我が国の中小企業の海外展開を力強く支援するものです。

(参考)セントルシア基礎データ
 セントルシアはカリブ海南端に位置する,面積約616km2(淡路島とほぼ同じ),人口約18.2万人(2013年,世界銀行)の小島嶼国。人口1人当たりの国民総所得(GNI)は約7,090米ドル(2013年,世界銀行)。


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