報道発表
モザンビークに対する円借款に関する書簡の交換
1 本14日(現地時間同日),モザンビーク共和国の首都マプトにおいて,水谷章駐モザンビーク大使と先方ニェレティ・ブルーク・モンドラーネ外務協力副大臣(Her Excellency, Dr. Nyeleti Brooke Mondlane, Deputy Minister of Foreign Affairs and Cooperation)との間で,「ナカラ港開発計画(II)」につき292億3,500万円を限度とする円借款に関する書簡の交換が行われました。
2 対象案件の概要(位置図(PDF))
(1)この協力は,モザンビーク北部の主要港であるナカラ港において,コンテナヤードの沖合埋立拡張,埠頭やアクセス道路を整備し,またクレーンなどの機材を供与するものです。
(2)モザンビーク北部のナカラ港からマラウイやザンビア等の内陸部に続く一帯は,ナカラ回廊と呼ばれ,石炭や天然ガスなどの天然資源の開発が活発化しているほか,農業開発も有望と考えられています。我が国はこの回廊の高い潜在性に着目して,インフラ整備や農業開発をはじめとする総合開発支援に取り組んでいます。
(3)モザンビーク北部のナカラ港は,ナカラ回廊を介した内陸部の天然資源の積み出し港として,アフリカ南東部の拠点となる潜在性を有しています。このため,モザンビーク政府は,ナカラ港においてコンテナヤードを新規に建設することを計画し,円借款を通じた支援を我が国に要請しました。
(4)この協力により,港の物流機能が改善し,貨物取扱量の増加につながることが期待されます。また,ナカラ回廊の拠点となる同港の機能を強化することにより,我が国が推進するナカラ回廊総合開発の一層の進展につながることが期待されます。
(5)なお,本案件は対モザンビーク円借款「ナカラ港開発計画(I)」に続くものです。また,ナカラ港は老朽化のため,緊急的なリハビリ工事も必要となっており,現在我が国は無償資金協力による支援も実施しています。
(6)本件は,2013年5月TICAD Vにおいて我が国が表明した支援策「インフラ整備」(PDF)に該当するとともに,2014年1月の日モザンビーク首脳会談で安倍総理から表明した「ナカラ回廊を中心とする700億円のODAの供与(PDF)
」の公約に即したものです。
3 供与条件
(1) | 金利(無利子近似条件を適用) | : | 年0.01% |
(2) | 償還期間 | : | 40年(10年の据置期間を含む) |
(3) | 調達条件 | : | 一般アンタイド |
(参考1)モザンビーク共和国基礎データ
モザンビーク共和国はアフリカ東岸に位置し,面積約79.9万平方キロメートルを有し,人口は約2,583万人(世銀,2013年),一人当たりGNI(国民総所得)は590米ドル(世銀,2013年)。
(参考2)
ナカラ回廊開発は,モザンビーク北部ナカラ回廊及び周辺地域における道路・橋梁・港湾の整備・改修などの社会基盤整備,教育環境整備,農業開発等を通じた地域総合開発を支援するもの。